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対北朝鮮食糧支援の方向転換、隠された飢えを見つけ出す

対北朝鮮食糧支援の方向転換、隠された飢えを見つけ出す

Posted October. 08, 2013 03:12,   

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北朝鮮の黄海北道平山(ファンへブクド・ピョンサン)地域の児童生徒らは最近、欠席することが多い。子供らが学校の代わりに、食べ物を求めて、山にどんぐりを拾いに行くからだ。主食は、干葉に「コントレ(大豆油の搾りかす)」を入れて煮詰めたもの。米はもとより、トウモロコシなどの穀物すら食卓に上る時がほとんどない。1日2食の食事ができればましなほうだ。この地域に住む北朝鮮の住民・A氏(49)は最近、韓国に住む脱北知人らとの電話で、このような状況を伝えてきた。A氏は、「大人の私も腹が減っているのに、子供らはもっと大変でしょう」と語り、「『北朝鮮の食糧事情が好転した』という言葉は、うちの町では実感できない」と憤りを見せた。

北朝鮮への人道的支援事業を行ってきた国内外の救援団体や各機構は、北朝鮮のこのような「ヒドゥンハンガー(隠れた飢え)」の解決のための活動を本格化している。最近、北朝鮮の食糧事情は、統計ではやや改善したものの、地域間、階層間のギャップは依然激しいというのが、国内外各機構の一様な評価だ。特に、北朝鮮の乳幼児などの脆弱階層が経験する厳しさは、相対的により厳しい状況にあるという指摘も出ている。国連・世界食糧計画(WFP)のディルク・シュテゲン北朝鮮事務所長は最近、記者と会って、「北朝鮮の5歳以下の子供47万6000人が依然、発育不振を経験している上、栄養素の不均衡状態も続いている」とし、「我々は、北朝鮮のこのような『ヒドゥンハンガー』に注目している」と語った。

WFPと国連食糧農業機構(FAO)は、先月27日から、2013年度の北朝鮮の食糧事情についての調査を開始した。合同調査チームは、北朝鮮の全域を回りながら食糧実態を把握し、食糧の受給状況や今年の作柄などに関する資料を確保している。来月にまとまる報告書の素案は、各国際機関の今後の北朝鮮への支援方向やその規模を決定する資料として使われる予定であり、注目を集めている。ユニセフによると、08年は170万トンまで膨らんだ北朝鮮の穀物不足は、昨年は50万トンまで減った。しかし、穀物の公平な配分が行われていない上、野菜や肉類などのほかの食料は依然、足りないという。

これに先立って、8月、ユニセフは、韓国政府が執行を議決した604万ドルの対北朝鮮支援金で、北朝鮮に栄養治療食や医薬品などを伝えるための手続きに入った。世界保健機関(WHO)も、政府が先月26日に議決した630万ドルの資金執行を、まもなく開始する予定だ。国際機関の関係者らは、「このような北朝鮮への支援の成否は、ヒドゥンハンガーを、どのような形で探し出し、必要なものをうまく伝えるかにかかっている」と口をそろえた。