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与党の非常対策委員長に黄祐呂元セヌリ代表を指名、「第1の任務、正常な党代表を迎えること」

与党の非常対策委員長に黄祐呂元セヌリ代表を指名、「第1の任務、正常な党代表を迎えること」

Posted April. 30, 2024 08:42,   

Updated April. 30, 2024 08:42

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黄祐呂(ファン・ウヨ)元セヌリ党代表(写真)が、与党「国民の力」の非常対策委員長に指名されたことについて、29日、党内では「重鎮たちが相次いで固辞し、回り回って管理型に重点を置いた人事になった」という評価が多かった。一部では「総選挙の大敗後、刷新とは程遠い人事」という批判も出た。党代表など党の核心要職を歴任した黄氏が、総選挙惨敗後の混乱を収拾できるだろうという期待と、実権から離れた元老級を擁立しようとした親尹(親尹錫悦)グループの構想通りに進んでいるという懸念が混在している。黄氏は2016年以降、政治の第一線から離れている。

黄氏は今後2ヵ月の活動期間中、「党員100%投票の全党大会ルール」などをめぐる党内の異論を整理し、目に見える刷新の課題を担う。

● 回り回って「元老」非常対策委員長

黄氏が党全国委員会などを経て来月3日、非常対策委員長に就任すれば、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、3人目の「国民の力」非常対策委員長となる。21年以降、李俊錫(イ・ジュンソク)代表、朱豪英(チュ・ホヨン)非常対策委員長、権性東(クォン・ソンドン)党代表職務代行、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)非常対策委員長、金起炫(キム・ギヒョン)代表、尹在玉(ユン・ジェオク)党代表職務代行(現・院内代表)、韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長、ユン職務代行らに続く9人目の党代表だ。

尹院内代表は同日、黄氏を指名した理由について、「第1に、全党大会をうまく管理できる方、第2に、党と政治をよく知っている方、第3に、党代表として尊敬と信頼を得られる方を探した」と説明した。尹院内代表は、26日に黄氏に非常対策委員長を務めるよう要請したことが分かった。党内の重鎮議員らが相次いで固辞したため、党の元老に助けを求めたのだ。

これをめぐって党内では、「どうせ全党大会のための非常対策委員長だ。党の元老のうち誰でもいい」という親尹グループの認識が反映された人選という解釈もある。ただし、党関係者は、「難しい頼みを黄氏が聞いてくれたと見るべきだ」と話した。

黄氏は判事出身で、1996年に新韓国党所属比例代表で政界に入り、第19代国会まで5期務めた後、第20代総選挙で落選して国会を去った。党名が自由韓国党、未来統合党、「国民の力」に3度変わった過去8年間、政治の第一線を離れていたことになる。朴槿恵(パク・クンへ)政権時代に社会副首相兼教育部長官を務めた親朴(親朴槿恵)系に分類されるが、派閥色は薄く、党内では事実上、中立に分類される。国会議員を務める間、セヌリ党代表とハンナラ党院内代表および事務総長など党の要職を歴任し、李俊錫代表が選出された2021年の全党大会当時、選挙管理委員長を務めたこともある。党関係者は、「『オダンパル』(不器用に見えても当手は8段)が愛称だ。困難で大変なことをうまく解決していくだろう」と話した。韓起鎬(ハン・ギホ)議員も「独断的でなく、多くの人の意見を取り入れる方だ」とし、「困難な時にむしろそのような方が必要だ」と評価した。

一方、党の刷新を強調する側からは「第一線から離れすぎていた」という否定的な反応が出ている。尹相現(ユン・サンヒョン)議員も、「総選挙の民意を受け止め、革新と刷新を盛り込むかどうか分からない」と話した。

● 全党大会100%ルール改正など課題山積

黄氏に与えられた最初の課題は、現行の党員100%投票で行われる全党大会ルールの改定だ。慶尚道(キョンサンド)地域および親尹グループは、現行のルールを維持しようとする一方、首都圏および若手グループは党員比率を減らし、国民世論を反映させるべきだと激しく対立している。黄氏は電話取材に対し、「私が(全党大会ルール改正の可否と関連して)復案を持つこと自体が問題になる」とし、「新しい院内代表が選出されたら、深い話をする」と述べた。原点から見直しの方針を明らかにしたのだ。

非対委員の人選も主な課題だ。党内では、金宰燮(キム・ジェソプ)当選者など、若手グループを非対委員に人選すべきだという声が上がっている。党の刷新と関連して、黄氏は「代表を正常化することに重点を置く」としながらも、「党が『自省する様子がない』という点も補完する」と述べた。ある元議員は、「黄氏が元老政治家になった後、むしろ改革的な傾向がより強化された感じだ。民心をかなり重視するだろう」と話した。

来月3日に選出される院内代表候補には、親尹系の核心である李喆圭(イ・チョルギュ)議員に注目が集まっている。ただ、党内では、親尹系の核心議員の単独推戴は負担になるという気運があり、「ペースメーカーが必要」という声も出ている。