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福祉拡大で合意できず、機能停止になった米連邦政府

福祉拡大で合意できず、機能停止になった米連邦政府

Posted October. 02, 2013 03:05,   

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米連邦政府が1日0時1分(韓国時間では1日午後12時1分)、閉鎖(shutdown)された。政府が営業を中止したことになる。ビル・クリントン政権時代の1995年末以降17年ぶりのことだ。今回の事態を受け、国防や治安機能を除く大半の連邦政府の業務が止まった。連邦政府の公務員200万人のうち、直ちに80万〜100万人ほどは、無給休暇を余儀なくされる。予算案が可決されない限り、賃金を払うことができないからだ。

バラク・オバマ大統領が推進してきた健康保険改革法(オバマケア)の来年からの全面実施をめぐり、共和党が最後まで足を引っ張り、政府閉鎖という最悪の事態が起きた。下院で過半数を占めている共和党は先月20日、オバマケアの支援予算が盛り込まれている2014会計年度(10月1日〜2014年9月30日)予算を審議しながら、オバマケアの予算をすべてはずし、上院に渡した。しかし、民主党が多数を占めている上院では、再びオバマケアの予算を盛り込んで差し戻した。これに対し、下院は、オバマケアの予算を1年間猶予する修正案を上程したが、上院が拒否した。政府予算案の締め切りを控え、わずか10日間で下院と上院とは、ピンポンゲームを5回も繰り広げた。

オバマケアとは、08年、民主党のオバマ候補が打ち出した公約であり、政権の命運をかけて推進してきた政策だ。金がなくて、健康保険に加入できずにいる3200万人に対し、政府や企業が支援し、加入を義務付ける内容となっている。共和党は、政府が負わなければならない負担が膨大すぎると最後まで反対している。この法は、3年前の10年に議会で可決された。共和党は違憲訴訟を起こしたが、昨年、連邦最高裁が合憲の決定を下した。来年から実施すれば、今後10年間、9400億ドルという天文学的な財政が必要になる。すべて、税金で賄わなければならない金だ。昨年、オバマとの一騎打ちとなったロムニー共和党候補は、「私が再選に成功すれば、ホワイトハウスで真っ先に取り組むべき仕事は、オバマケアをゴミ箱に捨てることだ」と主張するほど、階層間の利害関係が対立している。

オバマ大統領が公約を打ち出したのは08年のことであり、法律が可決されたのも3年前のことだ。にもかかわらず、共和党からは、「税金を貧しい人の健康保険に支援するのは、絶対容認できない」と強硬な声が依然変わっていない。階層間や政党間利害が対立すれば、庶民の福祉を拡充するのがどれだけ難しいかを示している。福祉政策を拡大するためには、社会的コンセンサスや協力がどれだけ重要かを、米政府閉鎖事態が示している。