Go to contents

ファッションの完成、アウトドアからインドアへ

ファッションの完成、アウトドアからインドアへ

Posted September. 25, 2013 07:31,   

外資系会社に勤めているファン某氏(38、女、ソウル松波区蠶室洞)は最近、スポーツ専門ブランドから高価なヨガ服を購入した。1ヵ月間、本格的にヨガをやってみたところ、微細な筋肉の変化を確かめるためには、体にぴったりと張り付く専門衣類が必要だと考えたからだ。ファン氏は、「30代後半に差し掛かり、体管理の必要性を切実に感じているが、アウトドアスポーツを楽しめる余裕が無く、ヨガを選んだ」とし、「複数の人と騒がしく山登りを楽しんだ時とは違って、自分を振り返る瞑想の時間を持つようになり、精神的にもすっきりしている」と話した。今後、天井にぶら下がったハンモックを使う「スカイヨガ」にもチャレンジするつもりだ。

●スポーツ衣類業界は小躍り

アウトドアのブームに続き、最近、いつ、どこでも楽しむことのできるインドア(indoor=室内)スポーツの人気が広まり、その関連用品市場も熱くなっている。「彫刻のような体」を希望するトレンドと、体だけでなく精神的健康まで気を使う空気とが重なったためという見方も出ている。市場では、特にここ数年のアウトドアブームから相対的に疎外されてきたスポーツ専門メーカー各社が、インドアスポーツトレンドに、さらに火をつけようと努めている。さらには、関連製品の発売にとどまらず、教育プログラムを並行させながら、インドアスポーツ人口の裾野の拡大に力を入れている。

EXRは年明けに、「パフォーマンス」ラインを披露し、本格的にフィットネス関連市場に参入した。同社は今年5月、韓国国内有名フィットネス指導者グループ「ジェフラフィットネス」と一緒に、「EXRプログレッシブダンストレーニングプログラム」を披露した後、今まで、全国30のフィットネスセンターで、この運動を広めている。

リーボックは、「クロスフィット」の伝道師に様変わりしている。「クロスフィット」とは、1974年、米カリフォルニア州から始まった新しい形のフィットネスだ。リーボックが後援する国内のクロスフィットセンター(ジム)は、11年=1ヵ所から、今年は14ヵ所へと増えた。これとともに、関連衣類の販売も活気を帯びている。「リーボッククロスフィットコレクション」の売り上げは、年明けから(1月〜9月23日)、昨年同期より400%も伸びた。

ヘッドは、今秋、冬シーズンを迎え、女性向けスポーツ専門衣類ライン「エゴライン」の生産物両を、前年同期比約130%増やした。人気ヨガ講師のジェシカと一緒に、「ジェシカのヨガクラス」も企画している。

●女性消費者をつかめ

流通業界は、インドアスポーツブームを主導する女性消費者らに注目している。ロッテデパートは最近、ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のロッテデパート本店ヤングプラザのナイキ売り場を、女性特化売り場に変えている。この売り場の女性向け商品の販売の割合は、昨年の20%ぐらいから最近は40%ほどへと高騰した。

ロッテデパートはこれに先立って、小公洞本店のEXR売り場の構成も、女性向けインドア製品に重点を置いて変えた。「ショップインショップ」の形で出展させたインドアラインを、売り場の前面に配置したのだ。来月は、釜山(プサン)本店でEXRフィットネスラインの製品を一ヵ所にまとめて販売する特別展を行う予定だ。

ロッテデパートのシン・ヨンジョ児童スポーツ商品企画者は、「ナイキやアディダスなど、主要スポーツブランドも、来年春夏シーズンから本格的に女性向けフィットネス衣類を出すだろう」と伝えた。

現代(ヒョンデ)デパートは、5月と8月、それぞれソウル江南区三成洞(カンナムグ・サムソンドン)の貿易センター店や狎鴎亭洞(アブクジョンドン)狎鴎亭本店のナイキ売り場を、女性向け中心の売り場に変えた。貿易センター店で、限定販売した室内スポーツ用製品100セットは、1週間で売り切れとなった。専門家は、インドアスポーツの人気は現代人の特性と結びついて、さらに拡大するだろうと見ている。

韓国レジャー産業研究所のソ・チョンボム所長は、「インドアスポーツの活性化は、運動の時もコストや時間を節約しようとする都市民の便宜思考的性向と関係がある」とし、「都心から遠く離れたところに出向いて運動を楽しむためには、時間もかかる上、天気などの変数が多く、室内運動がその代案として登場したのだ」と解釈した。高麗(コリョ)大学心理学科のコ・ヨンゴン教授は、「専門家が提案するインドアプログラムが『体作り』や『ヒーリング』ブームとあいまって、さらに人気を得ている」と話した。