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サラリーマンは、こっそり羽を抜けてもいい鴨か

サラリーマンは、こっそり羽を抜けてもいい鴨か

Posted August. 10, 2013 03:02,   

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趙源東(チョ・ウォンドン)大統領経済首席秘書官は昨日、大統領府の記者クラブ「春秋館」で、来年度の税制再編案と関連し、「メディアの報道は大変短編的に報じられており、分かりやすく伝えるため、ブリーフィングを行うことになった」とし、1時間ほどの追加説明を行った。しかし、来年度の地方選挙を懸念している与党では、別の声が出ている。セヌリ党の崔鍫煥(チェ・ギョンファン)院内代表は、「誠実に税金を納めてきたガラス財布といわれている中間所得階層のサラリーマンらが、過度に税金を負担することになれば、必ず是正しなければならない」と主張した。セヌリ党の金起鍱(キム・ギヒョン)政策委議長も、「全体的な方向性は正しいが、中間層の税負担が増える問題は、総合的に検討しなければならない」と語った。

韓国租税研究院で、このテーマで公聴会を開いたのは、先月23日だった。企画財政部は発表に先立って、政府与党間協議を行った。にもかかわらず、発表してから大統領府と与党が異議を申し立てており、事前調整をしっかり行ったかどうか疑わしい。税制再編案は5日、玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相が出入り記者らに対し、ブリーフィングを行い、エンバゴ(報道猶予)を経て、9日付けの朝刊新聞から報じた。各メディアは年収3450万ウォン以上なら、税金が増えると報じた。朴槿恵(バク・グンへ)大統領の福祉公約の財源調達のためのサラリーマンらの絞りだしという言葉も出てきた。政府が、ガラス財布のサラリーマンらの不満を予期しなかったなら、政策感覚が無いのも同然だ。

税金は、納税者らが敏感に反応せざるを得ない最大関心事だ。趙首席は、「3450万〜7000万ウォンの年収者が、月1万3000ウォンの税金をさらに払うことは、甘受するではないか」とし、高所得層の税金負担がより多く増えることを強調した。その上、フランス・ルイ14世のときのコルベール財務相の言葉を引用し、「鴨が苦痛を感じないよう、羽をそっと抜くのが、税金を徴収することだ」とし、「これこそ、来年の税制再編案の趣旨だ」と話した。国民を、ひそかに羽を抜かれてもよい鴨だと考える趙首席の認識が懸念される。物知りを誇示しようとして、納税者を怒らせるのは、大変不適切な喩えた。

朴大統領の福祉公約を実施するのに必要な金は、朴政権のこの5年間、計135兆ウォンに上る。企画財政部は、今回の税制再編で、年間2兆4900億ウォンの税収が増えるだろうと見込んでいる。これほど搾り出しても、公約財源は途方も無く足りない。大統領府や政府は先に、福祉公約の構造調整や公共部門の支出縮小から先に取り掛かり、国民に苦痛分担を呼びかけるのが順だ。来年度の税制再編案は、国会で可決されてこそ最終的に確定される。政府与党間の調整のチャンスも残っており、サラリーマンらに過度に負担をかける部分は見直すべきだろう。