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[オピニオン]家族思いから出てきたブランド品

[オピニオン]家族思いから出てきたブランド品

Posted July. 22, 2013 03:55,   

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20世紀初頭、イタリア南部のボニト。少年は貧しい家庭の14兄妹のうち、11番目に生まれた。彼が9歳時、学校を辞めなければならないごろの出来事だ。最初の聖餐式(子供らが初めて聖体拝受を受ける儀式)を控えた妹が、悲しみに落ちた。貧困のため、聖餐式時に履ける新しい靴を買うことができなかったためだ。少年は、捨てられた皮で、徹夜で靴を作った。ブランド品の中でも最高のブランド品といわれている「フェラガモ」靴は、このようにして生まれた。

◆1913年、米シカゴの化学者・トーマス・ウィリアムスも、失恋した妹・メイブルのために、何かを作った。苦労の末、彼が石炭の粉とワセリンとを混ぜて作ったのが、世界初のマスカラだった。兄の発明品は、小さい眼がコンプレックスだった妹のまつげを、豊かで綺麗に仕上げた。そのおかげか、メイブルは結局、愛する人と結婚した。ウィリアムスは、メイブルの名にワセリンの「リン」をつけて、「メイべリン」というブランドを立ち上げた。今日までの世界最高だ。

◆京畿道高陽市大化洞(キョンギド・コヤンシ・デファドン)の飲食店「アラジンの家族食卓」は、総合編成テレビ・チャンネルAの番組(李永敦(イ・ヨンドン)PDの食べ物Xファイル)によって有名になったところだ。主人のキム・ウォルソン氏は、中学校に通う甥が、勉強のストレスや友達関係で悩んでいるのを見て、「正直な有機栽培の海苔巻き」を作った。甥と甥の同年代の子供らが健康な食べ物を食べ、やさしく、幸せに育ってほしいという願いをこめた。一つ4000ウォンの高価な海苔巻きが、飛ぶように売れている。「アトファム」のバク・ビョンドク代表は、敏感な肌で苦しんでいた3子目の子供(息子)のため、アトピー関連製品を開発し、結局起業にまでこぎつけた。

◆家族のことを思って作った製品が成功する理由は簡単だ。最高の性能や安全性のためだ。先日、廃棄物の食材で作った「マッカル(いわば、ふりかけ)」が議論となった。ところが、警察は、問題の商品の名を公開せず、食品医薬品安全処は、「原料の質は低いが、有害性がなく、食中毒菌や大腸菌の基準も、全て食品に適している」と発表した。「家族に食べさせることができるか」と基準にしたなら、どうだっただろう。そんな製品を作る人も、曖昧な「科学的調査結果」も無かったはずだ。

文権模(ムン・グォンモ)消費者経済部次長 mikemoon@donga.com