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芸能兵士制度廃止へ、マッサージ店出入り騒ぎで国防部

芸能兵士制度廃止へ、マッサージ店出入り騒ぎで国防部

Posted July. 19, 2013 03:03,   

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相次ぐ服務規程違反や逸脱行為で物議をかもしている芸能兵士(国防部広報支援隊員)制度について、軍当局が「劇薬処方」を下した。

国防部は18日、国防広報支援隊への特別監査の結果、ずさんな管理実態が度を越えていると見て、1996年に導入した広報支援隊員制度を、実施から16年ぶりに廃止することを決めた。

軍当局は先月21日、江原道春川市(カンウォンド・チュンチョンシ)で、外部行事に参加した後、一部の芸能兵士がマッサージ店に出入りし、酒を飲んだことが分かり、芸能兵士制度全般にわたって特別監査を行ってきた。当時、歌手のサンチュ(本名=イ・サンチョル)一等兵やセブン(本名=チェ・ドンウク)二等兵は、公演を終え、深夜に複数のマッサージ店に出入りする場面が、テレビ番組に映り、批判が起きた。

軍当局は、二人を含め、芸能兵士8人を懲戒委員会にかけることにした。彼らは、宿舎を無断で離れ、携帯電話を領内に持ち込むなど、兵士の品位を傷つけ、規定を違反した事実が確認されたと、軍当局は説明した。

軍関係者は、「マッサージ店に出入りした二人の兵士など7人は、格下げや営倉入りなどの重い処分が下されるだろう」と話した。軍当局は、芸能兵士へのずさんな管理の責任を問われ、国防広報院の関係者5人を処分し、4人には警告措置をとった。国防部の関係者は、「軍への国民の期待や信頼を破り、誠実に服務している将兵らの士気を傷つけただけに、これ以上芸能兵士制度を維持することなどできない、という結論を下した」と話した。

芸能兵士制度は、若い世代の軍服務への拒否感を薄め、巨額の出演料を払わなければならないスターらが、軍でほぼただで舞台に上がり、軍広報に貢献していることなどから、前向きな評価を受けてきた。

しかし、過度な恩恵を巡る議論で、世論から激しい叱咤を受けたりもした。特に、一般兵士より過度に多い休暇や外泊、外出を認められたことが、毎年、国政監査で指摘された。軍当局によると、09年11月から昨年9月までに除隊した芸能兵士32人の平均的休暇日数は75日と、一般兵士(43日)の1.7倍に達した。

軍当局は、芸能兵士制度の廃止決定を受け、現在、服務中の芸能兵士15人については、服務部隊を再分類し、来月、該当舞台に配置することにした。彼らの大半は、1、3軍司令部下の野戦部隊に配置されるものと見られる。さらに、芸能兵士が出演していた国軍放送・慰問列車公演には、民間の出演者やダンス、歌、演劇などに才能のある一般兵士らを選抜し、出演させる計画だ。芸能兵士が担当してきた国軍放送の番組も、今年下半期から放送局内部職員が行うことになる。

芸能界には、「(制度廃止のほうが)いっそ増しだ」という反応が多い。芸能兵士として恩恵を享受する芸能人は大変少ない上、芸能兵士として活動したりしてきた人たちも、それなりに苦痛が多く、いっそのこと、一般兵士として勤務したほうがより増しだという空気のためだ。

大手芸能事務所のA広報チーム長は、「どうせ、芸能兵士への国民感情は最低だった。そんな状況の中で、芸能兵士として送っても、事務所や歌手共に2年間、変な出来事でも起こるのではないか、気をもまなければならなかったはずだ」とし、「いっそのこと、プライバシーが完全に統制される一般兵士として服務するのが、事務所にとっても、本人にとっても役立つことになるだろう」と話した。

歌謡事務所のB代表は、「軍楽隊のようなほかの部隊に支援する案もある。しかし、国民感情が大変ピリピリしており、制度廃止後、国民世論の行方を見守りながら、どうするか考えたいと思う」と話した。