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[社説]北朝鮮ミサイル、発射延期ではなく放棄が答えだ

[社説]北朝鮮ミサイル、発射延期ではなく放棄が答えだ

Posted December. 10, 2012 08:50,   

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北朝鮮が、当初10日から22日の間に実施すると予告していた長距離ミサイルの発射を延期する模様だ。北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会報道官は8日未明、「一連の事情のため、発射時期を調整する問題を慎重に検討している」と発表した。国際海事機関(IMO)に段階別ブースターの落下地点まで通知していた北朝鮮が、着々と進めていた発射スケジュールを調整することは延期決定も同然だ。北朝鮮は、これまで予告したミサイル発射をあきらめた前例がないため、時期を変更して発射を強行するものと予想される。大統領府も、「深刻な技術的欠陥が明らかになった」とし、北朝鮮が外部の圧力で考えを変えたわけではないと分析した。

北朝鮮が今年4月13日に発射した長距離ミサイルは、2分15秒後に空中で爆発した。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年の2日前に祝砲を打ち上げようとしたが、大恥をさらした。不利なことは隠す北朝鮮も、4時間後に認めざるをえない惨憺たる失敗だったため、わずか8ヵ月後に再発射を試みることは無謀な挑戦と見る見方が多い。酷寒期の発射の危険性を指摘する専門家もいる。今回の発射は、17日の金正日(キム・ジョンイル)総書記死去1周忌と30日の金第1書記の総司令官推戴1年を記念するための忠誠用だ。北朝鮮軍部が忠誠心を誇示するために、準備が不十分な状況で強行したが、結局延期を選んだとみえる。来年に持ち越しても祝砲用の記念日は多い。

克服できない変数が生じた以上、北朝鮮は国内外の状況を冷静に見回すべきだろう。ミサイル発射を強行すれば、北朝鮮は得るものよりもはるかに多くを失うことになる。金第1書記は、米国がなぜ2月に北朝鮮に40万トンの栄養補助食品の支援を約束し、関係改善の意志を示したのか振り返る必要がある。北朝鮮がミサイル発射の中止を約束をしたからだ。

中国は、ミサイル発射が国連安保理決議違反だと指摘し、北朝鮮に慎重な行動を求めた。過去とは異なる反応だ。米国と日本からは、イラン以上に北朝鮮制裁を強化すべきだとする主張も出ている。発射場建設費用を除いても3億5千万ドルがかかる長距離ミサイル発射を1年に2度も強行する北朝鮮に、どの国家と国際機構が食糧などの人道支援をしようと考えるだろうか。北朝鮮が発射を強行し、国際社会の対応が強硬になれば、金正恩体制は行き詰るだろう。北朝鮮が生きる道は発射延期ではなく放棄にある。