46年ぶりに法廷で、弁護士が法服をまとって弁論する姿を見ることができるようになった。これまで、法廷での法服は、判事や主に公判を進める公判部の検事のみまとってきた。新しく法服をまとった弁護士の姿は、15日午前11時、ソウル中央地裁第417号の大法廷で行われる国民参加裁判で初めて目にすることができると見られる。
ソウル地方弁護士会(吳旭煥会長)は10月31日、ソウル中央地裁・刑事主席部に、弁護士法服8着を伝えた。裁判所側は、この法服を、刑事大法廷周辺の合意室に備えており、国民参加裁判で弁論を引き受ける弁護士らに着せることにした。
弁護士法服は1966年1月、最高裁判所が、「判事・検事・弁護士および裁判所書記の服制をめぐる規則」を廃止させた後、その姿を消した。今年9月、ソウル弁護士会が、弁護士法服を作って、会員たちの個人的行事(名誉教師活動や開業式など)時に無料で貸し出してきたが、法廷では着なかった。
新しい弁護士法服は、判事・検事の法服と形は似ているが、黒色ではなく紫色だ。ソウル弁護士会側は、「紫色は、尊厳や正義、高貴、威厳を象徴している」と説明した。法服は、男女区別なしに3つのサイズのみ製作された。
ソウル弁護士会は、弁護士の誇りを高めようと、弁護士法服を製作し、折りしも、最高裁判所・国民司法参加委員会も、「刑事裁判で検察や弁護士が対等な立場にあることを示し、国民参加裁判の陪審団に偏見を与えないよう、弁護士も法服を着るのが望ましい」という意見を出した。法曹界の一部からは、ロースクール時代を迎え、個性の強い弁護士らが登場する副作用として、弁護士の品位が落ちることを防ごうと、弁護士も法服を着るべきだという主張も出たことがある。
46年ぶりに、再び弁護士法服が登場する15日の裁判は、8月、ソウル鍾路区(チョンノグ)貴金属店舗で、85万ウォン相当の14K金のネックレース11個を盗み、常習窃盗の罪に問われている李某被告(30)事件だ。弁護士は、安成饁(アン・ソンヨン)、黃善起(ファン・ソンギ)弁護士(以上、司法試験48期)が引き受けており、二人とも国選だ。安弁護士は、「普通、弁護士は短時間の弁論後、法廷を転々とすることになり、法服は不便だが、一日中行われる国民参加裁判ではよさそうな気がする」と話した。
今回の法服着用は、根拠規定があるわけではなく、着用は強制できない。特に、一部の弁護士は、「旧時代的発想であり、不便だ」という見方を持っている。法服は建国後、1953年3月に導入されたが、1966年からは、判事をめぐる規定のみ残っている。検察は、公判検事に限り、法務部で自主的に定めた法服を着ており、捜査検事が法廷に出向く場合は、黒い背広を着るのが一般的だ。
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