韓国女性スポーツ界にとって、昨年4月15日は意味深い日だった。国内プロスポーツ史上初の女性監督が誕生したからだ。主人公は1970年代、「飛ぶ小さい鳥」と呼ばれた国民スターの鉠恵貞氏(チョ・ヘジョン、58)だった。3年間、プロバレーボール女子部のGSカルテクスの監督を引き受けた同氏は、「選手とファン皆が楽しめる『うきうきした』バレーボールがやりたい」と話した。
しかし、最近、鉠監督はうきうきとはかけ離れている。試合を重ねるほど表情は暗くなるばかりだ。伝統の名門、GSカルテクスは20日現在、2勝7敗で最下位だ。現在、6連敗中だ。22日には首位の現代(ヒョンデ)建設と対戦するため、連敗から抜け出す可能性は低い。
GSカルテクスの不振の原因は助っ人だ。残りの球団の助っ人が得点1〜4位に上っていることに対し、GSカルテクスのジェシカは18位に止まっている。得点成功率も30%に及ばない。主力同士でライバル意識がないのも、複数の専門家が指摘するもう一つの原因だ。
鉠監督の腕のせいにする向きもある。どの種目であれ成績が良くなかったら、責任の矛先は監督に向けられる。鉠監督も例外でない。問題はその矛先が監督ではなく「女性」に向けられかねないということ。女子プロバスケットボール関係者は、「これまで女子バスケットボールでも、監督が交代されるたびに女性指導者が候補に上がったが落馬した。女性指導者は検証が行われていないというのが、最も大きな理由だった」と話した。
鉠監督は「ママリーダーシップ」を強調した。試合時は厳しいが、普段はお母さんのように優しく丁寧に選手らの面倒を見てあげるという意図だった。一部では、そのような行動が、かえって選手らをさらに緩くしたのではないかという指摘も出ている。
06年ドーハアジア大会の団長を務めた女性スポーツ会のチョン・ヒョンスク会長は、「プロの世界は冷静だが、何事でも最初は時間が必要なものだ。鉠監督が道をよく磨いておいてこそ、後輩が夢を持つことができる。試行錯誤を経てからはよくやってくれると信じている」と話した。
鉠監督は女性スポーツ界のシンボルだ。肩の荷は重いだろうが、選手時代の「飛ぶ小さい鳥」というニックネームのように、監督としても悠々と飛べるようになることを期待する。






