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[社説]統一、韓国国民の共感と北朝鮮住民の民主意識が会わなければ

[社説]統一、韓国国民の共感と北朝鮮住民の民主意識が会わなければ

Posted December. 11, 2010 04:17,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は9日、「統一が近づいている。より大きな経済力を持って、統一に備えなければならない」と述べた。李大統領は、「(以前は)北朝鮮住民が鉄壁に囲まれ、世界がどのように回っているのか知らずにいたが、今は世界がどう変わるのか知っている」と統一の可能性が高まった理由を説明した。李大統領は先週も、「北朝鮮に肯定的な変化がある。注視しなければならないのは、指導者の変化よりも北朝鮮住民の変化だ」という意味深長な発言をした。

李大統領は、今年8・15の祝辞で、3大共同体統一構想を明らかにし、統一税議論を提案し、本格的な統一議論の口火を切った。金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代に姿を潜めていた統一議論を水面に引き上げ、対北朝鮮政策の方向を「分断管理」から「統一への備え」に変えたことは、歓迎に値する変化だ。統一部をはじめとする政府や学界、民間団体の統一議論も活発になった。

北朝鮮は、経済難の中、金正日(キム・ジョンイル)、金正恩(キム・ジョンウン)親子の権力世襲と相次ぐ武力挑発による孤立化で、体制の危機に直面している。北朝鮮が、この危機を抜け出せるのか、あるいは崩壊してしまうのか、予測することは容易ではない。住民が餓死する経済難の中でも持ちこたえるのが北朝鮮だからだ。ただ、北朝鮮の住民が体制変化を要求し始めれば、金正日政権が持ちこたえることは難しくなる。政府は、平和的統一を準備しつつ、北朝鮮に急変事態が起こる場合に対しても、徹底して備えなければならない。同じ血を分けた私たちは、2400万の北の同胞が民主化した社会で人間らしい暮らしを送るよう支援する責任がある。

韓国が北朝鮮住民を支持し、支援するという信号を送り続け、変化の芽を育てなければならない。北の同胞に、金正日集団の失敗と残酷性を伝える心理戦は、そのためにも必要だ。2万人以上の脱北者も、北朝鮮住民に外界からの情報を伝え、金正日集団の邪悪さを知らしめる統一の伝令として活用しなければならない。

東亜(トンア)日報社付設ファジョン平和財団が7日、韓半島先進化財団と共同で主催した討論会では、政府と民間がともに参加する「統一推進委員会」を構成する必要があるという案が提示された。統一ドイツが経験した経済的苦痛を避けるために、一時的に北朝鮮地域を香港やマカオのように「一国二制度」方式の管理を主張する専門家もいた。政府は、精巧で具体的な統一案を講じなければならない。李大統領と政府が確固たる意志と計画を持ち、国民が支える準備された統一こそ、民族の祝福になるだろう。