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広州アジア大会、緊張高まる日中の代理戦様相

広州アジア大会、緊張高まる日中の代理戦様相

Posted November. 10, 2010 08:04,   

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「正直、悔しくてたまらないんです。骨身を削って広州アジア大会に備えてきたのに…。中国の大会初試合で、しかも日本に完敗を喫するなんて…」

最近、尖閣諸島(中国名=釣魚台)の所有権争いで、中国と日本の感情が急激に悪化している中、第16回広州アジア大会が代理戦の様相になる兆しが見えている。

大会開幕以前の8日、広州で行われた男子サッカー中国と日本のグループリーグ初試合は、開始前から、このような緊張した雰囲気を反映した。日本のある新聞は、日本が勝てば中国観衆は暴徒に変わりかねないと警告し、大会組織委は中国と日本の観衆を分け離し、大勢の公安要員を投入した。

予想より多い4万人以上の中国ファンが駆けつけたが、憂慮された不祥事は発生しなかった。しかし、0−3の敗北に、中国人の感情が悪化したのはどうしようもなかった。9日、メインプレスセンターで会ったある中国記者は、前日の悔しさを心の中で噛み締めていた。広州地域新聞のスポーツ担当記者と名乗った彼は、最初は「スポーツはスポーツに過ぎない」と言っていたが、再度尋ねると、名前を明かさない条件で本音を打ち明けた。最近の日中関係の緊張の高まりによって、今大会の日中戦に対する一般中国人の関心が、大きく高くなったということ。

しかし、大会関係者らは一方では、ともすればこのような両国の感情が大会全体を台無しにしかねないという懸念のため、極度に気をつけている様子だ。大学生のボランティアは予め教育を受けたらしく、口を揃えて「日本は中国の友だち」と話した。

中国当地の新聞の報道姿勢は分かれていた。広州最大新聞の広州日報は、韓国と北朝鮮の試合をスポーツ面のトップ記事に載せ、自国試合は結果だけを報じた。反面、別の地域日刊紙の南方日報は、日本選手と中国選手の悲喜が分かれる姿を撮った写真と共に「中国サッカー代表チームは砂の城だった」という見出しで、代表チームの無気力な試合内容をトップ記事に扱った。

バレーボールやバスケットボールなど、中国人の自負心の強い種目のグループリーグの結果次第で、中国と日本が対決する可能性があり、両国の代理戦の様相は継続されるものと見られる。



kimsk@donga.com