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「広いほど高い」不動産市場のメカニズム崩壊、ソウルの一部にも拡散

「広いほど高い」不動産市場のメカニズム崩壊、ソウルの一部にも拡散

Posted October. 28, 2010 08:14,   

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50代の金某さんは投資資金を作るため、住んでいたソウル江南区三成洞(カンナムグ・サムソンドン)のマンション(135平方メートル)を売りに出したが、なかなか売れず、5億5000万ウォンで伝貰(チョンセ=保証金を大家に渡して家賃は無し、契約解除時は全額返却される韓国独特の賃貸方式)にし、京畿道城南市盆唐区(キョンギド・ソンナムス・プンダング)のマンション(158平方メートル)に2億4000万ウォンの伝貰で入居した。金さんは、「階数に違いはあるが、より小さい125平方メートルが158平方メートルより、伝貰保証金が1000万〜2000万ウォン高くて驚いた。小さいマンションが人気だと聞いていたが、小さいマンションが、大きいマンションより伝貰保証金まで高いとは知らなかった」と話した。

城南市三坪洞(ソンナムシ・サムピョンドン)に住む30代主婦のカン某さんは、伝貰契約満期が近付き、家を探しているが、大きいマンションは考えていない。カンさんは、「不動産屋を回ってみたら、大型マンションは多いが、中小型はない。伝貰保証金が安くても、大型マンションは暖房費など管理費が高すぎるし、家族3人しかいないので、広い家は要らない」と話した。

●伝貰保証金の逆転

広いほど高かった不動産市場の鉄則が崩れている。普段、大型マンションのほうがより建築費がかかるため、売買価格と伝貰保証金も高いのだが、最近、市場では、中小型マンションよりも伝貰保証金が安い場合がある。特に、中大型の物量が、集中的に供給された反面、中小型の少ない京畿道龍仁市(ヨンインシ)、城南市、盆唐新都市など首都圏で、伝貰保証金の逆転傾向が広がっている。ソウルの一部地域でも、広いマンションの伝貰保証金が、小さいマンションより、わずか1000万〜2000万ウォン高いのが実情だ。

27日、不動産情報会社の「不動産114」によると、城南市盆唐区大宇(テウ)マンションの伝貰保証金は、158平方メートルが2億3000万ウォン、125平方メートルが2億4000万ウォンだ。盆唐区の示範三星(シボム・サムスン)ハンシンマンションの伝貰保証金は、105平方メートルが3億〜3億1000万ウォン、161平方メートルは3億〜3億3000万ウォンで取引され、価格があまり変わらない。

不動産114のキム・ギュジョン部長は、「盆唐、龍仁などは、建設会社が分譲価格上限制を避けるため、大型マンションを多く建て、最近、中大型の入居者が殺到している。中大型を中心に売れ残り、伝貰保証金と売買価格が急落するしかない状況だ」と分析した。

●伝貰保証金の逆転、ソウルにも拡散

このような伝貰保証金の逆転現象は、都心と近くサラリーマンの需要が多いか、再開発で、従来の住宅が撤去されるソウルの一部地域でも、拡大の兆しを見せている。ソウル東大門区里門洞(トンデムング・イムンドン)の双竜(サンヨン)マンションの伝貰保証金も、108平方メートルは1億9000万ウォン〜2億万ウォンだが、140平方メートルは2億〜2億1000万ウォンだ。同地域の現代(ヒョンデ)マンションの伝貰保証金は、141平方メートルが2億ウォンだが、107平方メートルは1億9000万ウォンで、最近、取引が行われ、価格差が1000万ウォンに過ぎなかった。銅雀区舍堂洞(トンジャクグ・サダンドン)の現代マンション105平方メートルは2億1000万〜2億3000万ウォンだが、145平方メートルは2億3000万〜2億5000万ウォンで価格差が、2000万ウォンぐらいに過ぎない。

不動産専門家らは、1、2人世帯が増えるなど、同居する家族が減り、実利を追求する傾向が強いため、中小型の人気が高くなり、しばらく中大型は見向きもされないと見ている。「スピードバンク不動産研究所」のパク・ウォンガプ所長は、「内需景気の低迷により、小型中心の実利志向消費が増えている上、大型物件が過剰供給されることが伝貰保証金逆転現象の原因」と指摘した上で、「景気が好転し、所得が増えると、大型マンションが好まれるため、しばらくしてから再び大型に人気が集まる可能性もある」と展望した。



constant25@donga.com