大宇(テウ)造船海洋の協力会社のイムチョン工業の代表、イ・スウ容疑者が27日、巨額の公金を横領した疑いで逮捕されたことにより、検察捜査が大宇造船海洋の南相兌(ナム・サンテ)社長の続投ロビー疑惑にまで拡大されるかに関心が集まっている。
ソウル中央地検特捜1部(李東烈部長)は、イ容疑者を拘束した後、イ容疑者の正確な横領金額を調べると同時に南社長のロビー疑惑を突き止めるという2つの方向で捜査を進めることに内部方針を立てておいた状態だ。
検察はこれまでイ容疑者と周辺人物の口座追跡、押収捜索した会計資料の分析、イムチョン工業の役職員に対する調べなどを通じ、イ容疑者が600億〜700億ウォン規模の公金を横領した事実を突き止めた。しかし、イ容疑者が「横領したお金をほとんど会社運営のために使った」と主張している上、イムチョン工業とG社、D社など、系列会社間の内部取引を通じて横領額が膨れ上がった可能性があるため、正確な裏金の規模を調べている。
検察は、イ容疑者が横領した資金からいくらを個人的な用途で使ったか、大宇造船海洋に流れ込んだ資金があるかどうかについても調べる計画だ。
検察はまた、政界と一部マスコミが提起した南氏の社長続投ロビー疑惑についても調べて真偽を確認することにした。民主党などは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代、大宇造船海洋の社長に任命された南社長が現政権の実力者らにロビーをして社長続投が決まったという疑惑を提起してきた。特に、大宇造船海洋が08年イムチョン工業に570億ウォンの先払い金を渡し、現政権の有力人物らと近いとされる千信一(チョン・シンイル)世中(セジュン)ナモ旅行会長の3人の子女が、イムチョン工業などイ容疑者が経営する会社の株式を大量保有している事が明るみになり疑惑はさらに深まったいる。検察は、当時千会長の子女とイムチョン工業の株式取引の過程が正当だったかどうか、株式取引の資金源はどこなのかを突き止める方向へ捜査を拡大する方針だ。
検察の関係者は、大宇造船海洋がイムチョン工業に支払った先払い金について、「当時、造船業界が活況を迎えて、大型造船メーカーが協力会社を確保するため、先を争って先払い金を支給していただけに、まだ特恵と予断できる根拠がない」とし、「捜査の過程でおかしな資金の流れなどが明らかになったら、調べてみる計画だ」と話した。
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