石ひとつ、草一株にも長い年月の跡がうかがえる。強い風が吹き荒れる荒涼とした野原で自然との厳しい戦いが始まる。男子ゴルフの今季メジャー第3戦、第139回全英オープン選手権が15日に開幕する。
スコットランドとイングランドの9つのゴルフ場で交互に行われる同大会の今年の開催地は、スコットランド・セントアンドルーズのオールドコースだ。ゴルファーなら誰でも一度ぐらいは足を踏み入れたがるゴルフの聖地だ。1860年1回大会が始まって以来、150周年を迎える今年はさらに意味深い。
●悪名のパー4、17番ホール…全長を495ヤードに伸ばす
古風なクラブハウスの建物と記念撮影場所として有名な18番ホールのスウィルカン橋。オールドコースは飛びっきりの風光を誇るが、大会ごとに悪名を馳せた。ゴルフの聖人と呼ばれるボビー・ジョーンズ(米国)が1921年、同大会に出場した時、3ラウンドの前半を46打で終えたことに続き、11番ホール(パー3)でダブルパーを叩いた後、スコアカードを破って家へ帰った事件は有名な話だ。
今年は17番ホール(パー4)が一番複雑なホールに挙げられた。このホールは、普通の成人男性の背を越える深さ180センチの壺型のバンカーと脛の高さまで来るラフのため、普段から地獄へ行く道という意味のロードホールというニックネームを持つ。今年はティー・ボックスを従来よりも40ヤード後方に伸ばして、全長が495ヤードに上る。フィル・ミケルソンは、「17番ホールでボギーを叩いても気にしない」と舌を巻いた。
強風も恐ろしい。11日には最高時速80キロの強風が吹き、選手らが練習ラウンドを放棄したりもした。
●ウッズ、大会3度目の優勝で名誉挽回を狙う
タイガー・ウッズ(米国)は、00年と05年、このコースで行われた大会で優勝者に贈られるブドウ酒グラスのクラレット・ジャグに口付けをした。不倫騒動が浮き彫りになった昨年11月以降、6大会連続して優勝がなかったため、名誉挽回を狙う。
同大会通算3度目であり、メジャー通算15勝目に挑むウッズが優勝すれば、オールドコースで通算3勝を挙げた最初の選手になる。面子をつぶしたウッズであるが、地元の賭博師らは、ウッズの優勝配当率を3.5倍に予測し、最も強力な優勝候補に挙げた。
●韓国勢、歴代最多の9人が挑戦
韓国勢は歴代最多の9人も出場する。崔京周(チェ・ギョンジュ)と梁容銀(ヤン・ヨンウン)をはじめ、有望株が大勢挑戦状を突きつける。金庚泰(キム・ギョンテ、新韓金融)は、日本ツアー賞金3位の資格で招待された。在日韓国人のナ・サンウク(ケビン・ナ)にノ・スンリョル(タイトリスト)が加わった。
アマチュアも3人も出場の光栄を手にした。チョン・ジェハンは地域予選を通過した。アン・ビョンフンは昨年全米アマチュア選手権で、チョン・ヨンジンは今年全英アマチュアで首位に立って出場資格を得た。
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