6月になると、世界の人々の視線が、W杯の開かれる南アフリカ共和国に集まる。南アフリカ共和国のW杯(6月11日〜7月11日)を控え、東亜(トンア)日報のチョ・ソンハ旅行専門記者が、オーバーランド・トレッキング・ツアー(Overland Trucking Tour)で取材した旅行記「グッドモーニング・アフリカ」を6回シリーズで連載する。
オーバーランド・トレッキング・ツアーは、キャンピング装備を備えた四輪駆動または、トラックでキャンプサイトで野営し、陸路で奥地の絶景を捜し求めるアドベンチャー・トリップだ。今回の取材は、5トントラックを改造した特殊車両をガイドが20日間、550kmを運転し、南アフリカ共和国、ナミビア、ボツワナ共和国、ジンバブエの4カ国の絶景とサファリパークに案内する、ノマド・アドベンチャー・ツアー(www.nomadtours.co.za)の「ケープタウン〜ビクトリア瀑布」ツアーで行われた。コックと記者を含め、各国から訪れた観光客など、合わせて15人が野生動物が行き来するキャンプサイトのテントで寝、キャンプで調理した食べ物を食べるキャンピング・ツアーが計25日間続いた。
3月29日午前7時(現地時間)。14時間の夜間飛行中にずっと閉じていた窓ガラスの日よけを上げる。朝の日差しの下、ヨハネスバーグが明るく輝いている。いつものように、ダウンタウンの摩天楼は眩しくきらめく。黄金色の窓ガラスに反射した日差しのおかげだ。この都市が、南アフリカ共和国の黄金とダイアモンドで再生したことがあらためて思い起こされる。
「グッドモーニング、アフリカ」。ここだ。南アフリカ共和国のW杯が開幕するサッカーシティー・スタジアムのあるところ。サッカーが人類を疎通させるもうひとつの言語であることを、われわれは2002年韓日W杯で思い知らされた。
ベスト4入りした太極戦士(韓国代表)の闘志、レッドデビルと化した4800万の韓国人の情熱。あのときほど、人と人とが、隣人と隣人とが、ひとつとなったときはなかった。サッカーは、ゲーム以上のゲームであり、ボールは人類を兄弟愛の絆で結ぶ無言の言語だった。
胸が一杯になるような感動。今回の取材を通じてあらためて痛感した。旅行5日目のナミブ砂漠(ナミビア)。ソーサスフライの砂丘を去り、大西洋沿いの砂漠のワルビス港へ向かっていた途中、宿泊のため寄った砂漠の荒地「ソリテア」に私はいる。
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