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北朝鮮の3軍合同訓練、金総書記が異例の視察

北朝鮮の3軍合同訓練、金総書記が異例の視察

Posted January. 18, 2010 08:34,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、人民軍の陸海空合同訓練を視察したと、北朝鮮の対内用放送である朝鮮中央放送が17日伝えた。同放送は、正確な視察日や場所は明らかにせず、金総書記が展望台に上って、訓練計画を聞き、訓練を視察したと伝えた。

北朝鮮メディアが、金総書記の3軍合同訓練の視察を報じたのは、金総書記が91年12月に人民軍最高司令官に、93年4月に総書記に就任し軍統帥権を掌握して以来初めて。韓国政府当局者は、「毎年合同訓練が行われていると観測されるが、金総書記の視察報道が出たケースは確認されていない」と話した。

同放送は、「訓練は、敵が神聖な我々の祖国の土地に少しでも触るなら、無敵の軍力で侵略者を一気に踏みつぶし、祖国を死守する闘志に満ちた軍人の断固たる決心と無慈悲な打撃力を見せつけた」と評価した。

特に、同放送は、240ミリ放射砲車両約10台が並んで、約30度上方に発射台を立てた姿の映像を流した。170ミリ自走砲とともに「長射程砲」に分類される240ミリ放射砲は、射程距離が60キロメートルに達し、ソウルを含む首都圏に脅威を与えると軍当局は把握している。

同日の報道は、13日に南北軍事実務会談の北朝鮮側団長が韓国側に電話通知文を送って、民間団体による北朝鮮へのビラ散布を非難したことや、15日に北朝鮮の国防委員会が初めて声明を出し、韓国が北朝鮮有事を想定した対応策を講じたとして「報復の聖戦」を宣言したことに続き、韓国への武力示威の性格が強いと分析されている。

政府は、新年に入って、北朝鮮軍部が韓国への攻勢を続けている意図に神経を尖らせている。北朝鮮軍部は、金総書記が健康不安説後に姿を現した08年10月以降、対韓国攻勢の前面に出てきた。しかし、昨年後期以降、北朝鮮の韓国への融和攻勢の期間には、大青(テチョン)海戦(11月)を除いて、武力示威を自粛している。

北朝鮮関連の情報誌「開かれた北朝鮮通信」は17日、「国防委の声明は、準備された脚本によるもので、少なくとも3ヵ月以上は南北関係が冷え込むだろう」との見方を伝えた。さらに、「北朝鮮が今年前半は、強硬攻勢で南北関係を硬直させて交渉の主導権を握り、後半に6者協議に復帰する前に、韓国側から大きな譲歩を引き出そうとしている」とも書いた。

政府当局者は、「北朝鮮軍部は、過去、南北関係が良好の時も、事案ごとに強硬姿勢を見せた。北朝鮮の意図は、19日に予定された南北海外公団視察評価会議やトウモロコシ1万トン支援問題に対する反応を見て、正確に判断できるだろう」と話した。

一方、北朝鮮は15日、対外用メディアである朝鮮中央通信と平壌(ピョンヤン)放送で国防委の声明を伝えただけで、住民が見る朝鮮中央テレビや朝鮮中央放送、労働新聞には関連報道がなかった。これについて、北朝鮮が北朝鮮有事という敏感な内容を住民に伝えることができなかったのか、今回の声明が韓国に対する脅しである可能性が高いという分析が出ている。



kyle@donga.com