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世宗市修正案に反対する朴槿恵氏、次期大統領選見越した複雑な方程式

世宗市修正案に反対する朴槿恵氏、次期大統領選見越した複雑な方程式

Posted January. 15, 2010 08:09,   

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昨年10月、政府の世宗(セジョン)市修正方針が発表された直後、与党ハンナラ党の朴槿恵(パク・グンヘ)元代表の「原案+α」発言が政界に大きな波紋を呼んだ時、親朴系(朴槿恵氏系)議員たちの意見は2つに分かれた。一部の親朴系議員は、「政府が修正案を出し、忠清道(チュンチョンド)を説得するなら、朴元代表も柔軟な態度を見せるだろう」と予想した。なかでも大半の重鎮議員たちは「親朴も国政運営の責任を負う与党所属として、李明博(イ・ミョンバク)大統領の考えを無条件に排斥できない」と考えていた。

一方、朴槿恵氏の腹心らは、「忠清道民の気持ちが変わっても、朴元代表は変わらないだろう」と断言した。予想通り、朴氏は修正案が発表される前の7日に「修正否定論」にクギを刺し、政府の修正案発表翌日の12日には、「国民への約束を破って信頼だけを失った」と強調した。

朴氏は現在、各種世論調査で支持率1位を走っている。政界で、朴氏が次期大統領に最も近いと考える理由だ。朴氏は、世宗市問題に関して、「原則と信頼」という名分論を前面に押し出しているが、親李系(李大統領系)側は、朴氏の対応を次期大統領選構図を視野に入れた複雑な方程式と受け止めている。朴氏が、世宗市修正案に賛成する場合、次期大統領選で様々な問題が生じるということだ。

まず、朴氏が態度を変えて修正案が国会を通過する場合、野党は「世宗市を滅ぼした張本人は朴元代表」として、集中砲火を浴びせることが予想される。修正案が通過しても、大統領選挙が行われる2012年までは可視的な成果を出すことが難しく、朴氏は野党の攻撃に対応できない恐れがある。

第二に、現時点で忠清道の世論が友好的に変わっても、世宗市反対を叫ぶ忠清圏の政治勢力は、朴氏を「裏切り者」と烙印を押す可能性が高い。世論に押されて修正案に賛成しても、忠清道民がみな朴氏に背を向けるわけではないが、野党はその隙間に食い込むと予想される。

第三に、世宗市問題が与党の後継構図に決定的な変数になるという点だ。世宗市修正作業が成功すれば、功績は李大統領と鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相に帰する。親朴系が敏感になる理由だ。親朴議員らは、「李大統領が朴元代表にしたパートナー約束も、すでに紙切れになってしまった」と話している。世宗市問題で両者の葛藤が増幅する限り、後継構図問題は複雑になるという推論が可能だ。親朴系陣営で、後継構図の主導権を朴氏自らがつかまなければならないという声が高まるのも、このような気流と無関係ではない。

結局、大統領府は忠清圏の世論の推移に勝負をかけているが、朴氏はいかなる場合にも、世宗市修正案に賛成しないという観測が力を増している。単に反対に終わるのではなく、修正案が通過されないよう積極的に立ち上がる可能性が高いということだ。



sunshade@donga.com