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[社説]家計負債のショック、懸念すべき水準だ

[社説]家計負債のショック、懸念すべき水準だ

Posted January. 07, 2010 09:19,   

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金融圏の住宅担保貸出残額が、昨年末351兆ウォンに達した。昨年の純増額43兆ウォンは、08年の純増額36兆ウォンを大きく上回る史上最大規模だ。住宅担保貸出を含め、家計負債総額は、昨年第3四半期に713兆ウォンへ膨らんだ。この9年間、名目国内総生産は1.7倍増に止まったが、家計負債は3.2倍へ増加し、家計債務の負担がずっと重くなった。所得対比負債水準も他の国に比べ高い。

利子の負担も重くなっている。最近、都市銀行の住宅担保貸出の変動金利は、年4%台後半から6%台半ばまでで、この1年間でもっとも高い水準だ。譲渡性預金証書(CD)金利の上昇で、貸出金利が2週間で最高0.07%上がった。金利が0.1%上がれば、変動金利貸出を使う家計の年間利子負担が約5000億ウォン増える。三星(サムスン)経済研究所は、今年上半期、家計の銀行貸出による利子の負担が、昨年より2兆ウォン以上拡大すると予想した。

景気過熱を防ぐため「出口戦略」が始まり、市場の流動性が縮小し、金利が上がる場合、家計の返済能力に問題が生じる可能性がある。LG経済研究院は、今年満期を迎える一時償還型住宅担保貸出が51兆ウォンで、このうちの一部は元金を返すために、資産を売却しなければならない状況になりえると懸念した。国際通貨基金(IMF)は、金利が1〜3%上がる場合、韓国の家計破産比率が8.5%〜17.0%上昇すると指摘した。

家計負債のショックを緩和するためには、家計所得が増えなければならない。しかし、昨年11月末基準で、公式の失業者数は81万9000人だが、求職を諦め「計画なしにただ休んでいる」という99万9000人を含めた事実上の失業者数は、330万人に及ぶ。1年前より36万7000人が増えた。景気が回復しても雇用の速い回復は期待し難い。

政府関係者は最近、「家計負債が危険なレベルではない」と言ったが、甘い考え方のように思われる。雇用の不足、家計負債の増大、不動産バブル、金融期間の財政悪化、内需低迷など今年の韓国経済は、危険要素が複雑に絡み合っているため、一つだけ常軌を逸しても大変な結果をもたらしかねない。市場専門家らは、「家計負債が内需回復の足を引っ張りかねない」と指摘する。韓国金融研究院は、「出口戦略の本格的な施行は、慎重に決めなければならない」と強調した。昨年、中小企業向け貸出の代わりに、家計向け貸出に本腰を入れた金融界は、今年、金利が上がり、返済能力が悪化した家計にリスク負担を全部擦り付ける「お金の商売」だけに徹してはならない。政府、金融界、家計いずれもがリスク管理に努めなければならない年だ。