昨年5月、A地方検察庁の映像録画調査室。被害者の12才の少女Bさんが事情聴取のため、座っていた。最高検察庁のデジタル・フォレンジック・センターの金ミヨン供述分析官が、「私が何のために来たのか、分かりますか」と問いかけると、Bさんは目をそらしてうなずいた。
「そう。私は、あなたのように良くない経験をした女性や女の子に会って、話を聞くのよ。『なぜ私だけこんな目に遭うの。何か悪いことをしたの』と考える人がいるけれど、それはあなたが悪いんじゃないのよ」。金分析官が慎重に話を続けると、Bさんは肩を揺らしながら、大きな声で泣き出した。20分ほど時間が経ち、Bさんが落ち着くと、金分析官は、「今から、あなたに起きたことを初めから最後までありのまま話せる?」と聞いた。Bさんは静かにうなずいた。
Bさんは、義理の父C氏が自分にしたことを少しずつ記憶の中から思い起こした。5年前のある夏の日の夕方、居間でC氏が服を強制的に脱がせ、わいせつな行為をして以来、1年に数十回にわたって繰り返されたおぞましいことを。
話を聞いた後、金分析官は具体的な箇所で、「その時、どんな気持ちだった」、「お父さんの手は、その時どこにあった」と質問した。すると、Bさんの頭の中で、忘れていたことが飛び出してきた。義理の父の口から漂うエイのにおいが嫌だった記憶、突然で当惑し、浴室に走って行ったことまで、生々しく思い出された。Bさんは1時間40分、金分析官にすべてを打ち明けた。事情聴取が終った後、金分析官は調査室の窓を開け、「悪い記憶を心に閉じ込めていては病気になるわ。お姉さんが悪い記憶を全部捨ててあげるからね」と言い、Bさんを励ました。
当時C氏は、Bさんの母親D氏が犯行を知り問題視すると、金を取るための虚偽告訴と主張した。Bさんも幼い時に受けたことで、具体的な情況を覚えていなかった。しかし、Bさんが金分析官との面談で自分に起きたことを正確に思い出したため、C氏は法廷に立つことになった。
心理学者を法廷に出廷させ、金分析官が実施した「認知面談」技法とこれを利用した供述分析に問題がなかったのか検証した末、裁判所はC氏に懲役4年を言い渡した。C氏は今年7月、最高裁判所で有罪が最終確定した。国内の法廷で、認知面談調査によって作成された調書と供述分析報告書が、初めて証拠として採用されたのだ。
最高検察庁は現在、金分析官1人しかいない供述分析官を増やし、検事と捜査官にも面談技法の教育を実施する計画だ。
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