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「自分の実力に満足していない」クリーブランドの秋信守インタビュー

「自分の実力に満足していない」クリーブランドの秋信守インタビュー

Posted August. 25, 2009 07:45,   

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22日(現地時間)午後、米オハイオ州クリーブランド市内にある大リーグチーム、インディアンスのホーム球場「プログレッシブ・フィールド」。米進出9年、大リーグの中心打者として確固たる地位を築いた秋信守(チュ・シンス、27)選手が、夕立ちで、どんよりとした天気にも関わらず、仲間の選手らと一緒に軽くストレッチをしていた。

秋選手は、00年米国に進出し、05年4月シアトル・マリナーズ所属で、大リーグにデビューした。06年7月、クリーブランドへ移籍し、4番打者に起用されるほど、大リーグの主力として確実な地位を築いた。同日、シアトルとのホーム試合を控え、インディアンスの練習が雨で中断している合間に、ダッグアウトで秋選手と会った。

——大リーグで朴賛浩(パク・チャンホ)、金炳賢(キム・ビョンヒョン)、徐在応(ソ・ジェウン)のように投手として成功した選手は居たが、打者として成功した場合は秋選手が初めてのようだ。大リーグの中心打者になった気分はどうか。

「現在の私に満足していない。まだ、完全に根を下ろしているわけではないと思う。今年はフルタイムの主力としてプレーする初シーズンというだけで、まだシーズンも終わっていない。良い打撃感覚を維持してはいるが、野球は絶えず磨きをかけなければならないと思う。新しい技術が次から次へと登場し、新しい投手が投げるボールを打たなければならない。現在持っている技術だけでは、生き残れない。継続して練習をし、努力しなければ付いていけない。この頃も、私の打撃ポーズを撮ったビデオを毎日見ながら、分析している。間違っている部分がないか、チェックしている」

——この前は、韓国人として、初めてハンク・アーロン賞(大リーグの両リーグで、最高の打者に贈られる賞)の候補にも挙がったが…。

「実は、たいしたことではない。韓国では大変な賞だと認められているようだが、米国ではそうでもない。候補に挙がったのは光栄だが、賞がもらえないことは百も承知だった。誰が見ても、大リーグには私より優秀な打者がいくらでもいる。一つのチームで2〜3人ずつ候補に挙がるのに、そこにも入れなかったらどうしようもない」

—一番大変だった時期は?

「何と言っても、高校を卒業してから米国へ来て、01年と02年が一番厳しかった。言葉も通じないし、友達も居なくて寂しかった。今は完璧ではないが、不自由を感じないほどには、コミュニケーションができる」

——英語を学んでいるのか。

「英語を勉強したことはない。ただ、選手らと話しながら、身に付けた。最初の2年間は、専担の通訳が居たが、今は居ない」

——米国のファンの間で人気が高いようだが、実感しているのか。

「昨年の後半期、よくボールを打つようになってから、私の顔を覚えている米国のファンも多くなったようだ。最近はファンレターもたくさん届く。選手は、個人の私書箱を持っているが、毎日郵便物がぎっしり入っている。ほとんど、サインして返事をしてくれという手紙だ。みんなに返事を出すことはできない」

——大リーグに進出しようとする韓国の選手にアドバイスするとしたら…。

「今年WBC大会で、韓国選手と一緒にプレーしてみたが、韓国選手の実力は世界最高水準だ。野球は米国と韓国は、さほど違わない。ところが、文化が違い、スタイルが違う。韓国と違う米国の野球スタイルと文化に、どれくらい適応するか。私もここでは上手でも、韓国へ行ったら、適応できないかも知れない。米国へ来ると、誰でも最初からやり直すという覚悟を持たなければならない。『韓国では最高だったのに…』という自負心はとりあえずしまっておくべきだ」

——兵役問題がまだ残っている。来年のアジア大会が最後のチャンスではないか。

「簡単な問題ではない。球団との話し合いを進めているが、まだ確実な返事がない。個人的にはアジア大会に出場したい気持ちは山々だが、米国の球団でプレーしているから、球団の承諾が必要だ」

——バットに描かれている太極旗が、印象的だが…。

「韓国をよく知らない米国ファンが多い。韓国をもっと知らせたいと思っている。バットの先がカメラによく映るので、そこに貼り付けている。最近は、太極旗を描いて野球場に持ってくるファンも多くなった」

——健康管理はどうやっているのか。

「十分な睡眠を心がけている。1日8〜9時間は、必ず寝ている。十分寝ないと、疲れが取れない。また、紅人参の切り干しと紅人参の液を毎日欠かさずに飲んでいる。紅人参の切り干しは、試合の時も食べている。汗っかきの体質だが、紅人参を食べてからは、汗も少なくなり、運動する時の疲れも和らいできた」

——これからの目標は何か。

「まず、米国で後悔がしないようにプレーしたい。1〜2シーズンだけ成績のよい選手ではなく、今のチームで長期間、主力として活躍しながら、ファンの記憶に残りたい。そうするには、まだまだ足りないと思う」



higgledy@donga.com