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[社説]デモのスローガン、なぜ平壌放送と同じなのかと思いきや

[社説]デモのスローガン、なぜ平壌放送と同じなのかと思いきや

Posted June. 25, 2009 09:06,   

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検察が、利敵団体である全国統一汎民族連合(汎民連)韓国本部の李キュジェ議長、李ギョンウォン事務処長、チェ・ウンア宣伝委員長ら3人を拘束・起訴した。彼らは03年から07年まで、南北交流協力を装い、訪朝または北朝鮮住民との接触承認を受け、金剛山(クムガンサン)や中国で、北朝鮮工作員から指令を受け、韓国内に戻り行動に移した容疑を受けている。汎民連が介入した不法暴力デモ現場で出されたスローガンが、平壌(ピョンヤン)放送と同じ内容を含んでいた理由が分かった。彼らは北朝鮮の指令により、核実験を擁護し、主体思想と先軍政治を美化し、マッカーサー将軍の銅像の撤去要求および平澤(ピョンテク)米軍基地移転反対デモの先頭に立った。

汎民連は90年、北朝鮮の対韓国工作機構である統一宣伝部統一戦線戦略により結成され、連邦制統一、在韓米軍の撤収、国家保安法撤廃などを掲げ活動し、97年に「利敵団体」という最高裁の判決を受けたが、その後も活動を続けた。北朝鮮は、対韓国工作前衛組職の汎民連を「愛国組職」と呼び、01年に拘束された韓国本部の金ギュチル副議長らに「屈することなく闘え」という激励の手紙を送った。

にもかかわらず、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)左派政権は、民族統一大祝典などの親北反米集会やデモを主導した汎民連を事実上、幇助した。慮政権時代の統一部は、検察の不許可の意見を黙殺し、李氏ら汎民連幹部の訪朝を3度も承認し、利敵活動を事実上支援した。

汎民連の初代議長を務めたカン・ヒナム氏は今月6日、「今は民衆主体の時代だ。4・19と6月民衆抗争を見よ。民衆でなければ、国を正す主体はない。第2の6月民衆抗争で、殺人魔、李明博(イ・ミョンバク)を退去させよ」という遺書を残し自殺した。カン氏が89才で自殺し、残した遺書の内容も同団体の性格をよく現わしている。

今日は、韓国戦争が勃発し59年目の日だ。国連軍がともに血を流し韓国を守らなければ、今日、私たちが享受する自由と繁栄はなかっただろう。にもかかわらず、マッカーサー司令官の仁川(インチョン)上陸作戦を非難し、在韓米軍の撤収を叫ぶ勢力が堂々と大手を振っている。北朝鮮の核実験を擁護する勢力も、汎民連だけではない。

戦争が終わった53年以降に生まれ、戦争を体験していない世代の人口比重が大きくなった上、この10年間の太陽政策で、安全保障の不感症が深まった。今回、実体が明らかになった汎民連を見ても、北朝鮮は赤化統一をあきらめていないという事実を、国民が自覚しなければならない。