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地方病院、宿泊業が許可されれば医療観光に弾み

地方病院、宿泊業が許可されれば医療観光に弾み

Posted May. 29, 2009 05:55,   

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今月中旬、マリナさん(26、ロシア)は乳がんの手術を受けるため、韓国を訪れた。彼女は京畿加平郡(キョンギ・ガピョングン)のチョンシム国際病院に入院し、手術や抗癌治療を受けたあと退院し、1週間安静を取れる場所を探した。しかし、加平には適当な宿泊施設がなかった。病院側はさまざまなところを探した末、ロシア人が営む民宿を見つけて紹介した。マリナさんは、「病院周辺に快適な宿舎があったなら、もっと安心して休めたはずなのに」と残念がった。

入院や退院を繰り返す患者や保護者は、病院周辺に泊まるところが必要となる。これまでは医療法上の医療法人が宿泊業を付帯事業として営むことができず、ほかの宿舎を探さなければならなかった。27日、政府は、規制改革委員会と関係長官との合同会議を通じて、医療法人が宿泊業を兼業することができるよう、規制を緩和すると明らかにし、今後はこのような不便が大幅に減るものと見られる。

昨年末現在、国内医療法人は644社に上る。宿泊業規制緩和の恩恵を最も多く受ける医療法人は、医療観光に関心のある首都圏や地方の中型病院となるものと見られる。ソウルの病院や医院は周辺にホテルやレジデンス、旅館を簡単に利用できるが、地方ではそれが容易ではないためだ。

チョンシム国際病院のカン・フンリム対外協力チーム長は、「宿泊業の許可がでたときには、3つ星レベル以上で80個室を備えるホテルを建設する計画だ」と話した。

慶尚北道安東市(キョンサンブクド・アンドンシ)の安東病院は現在、病院の一つのフロアを臨時の宿泊施設として利用している。収益事業ではないため、別途の料金は受け取れない。ただ、病院で開かれる学会への出席のために泊まる客には、5万˜7万ウォンの利用料を受け取ってきた。姜普英(カン・ボヨン)安東病院理事長は、「収益事業でできるなら、さらに施設に追加の投資を行い、より良いサービスを提供することができるだろう」と語った。

整形外科や皮膚科などを中心に、チェーン医院の形で運営されるネットワーク病院は、宿泊業の許可に大きな関心を示していない。これらの病院は、主に大都市に位置しているため、宿泊施設を簡単に探すことができる上、多くの患者が入院する必要のない治療を受けるためだ。

一部では、変則的な宿泊業運営の可能性を事前に食い止めるべきだという主張が出ている。ヤン・ウジン全国医療観光協会会長は、「病室の利用料より宿泊費がより高ければ、病院は入院すべきかどうかあいまいな患者に対しては、入院よりは宿泊へと誘導するだろう」とし、「病室や宿泊施設の比率を決めるなど、変則的な運営を食い止めるための措置を設けるべきだ」と語った。



nuk@donga.com