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最高裁判所、尊厳死を初めて認定

Posted May. 22, 2009 07:14,   

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「尊厳死(消極的安楽死)」を認める最高裁判所の初の判決が出た。

最高裁判所全員合議体(主審=金能煥最高裁判事)は21日、患者が人工呼吸器に依存して呼吸をしているだけで、意識が回復する可能性がない状態に陥っており、自ら治療中止の意思を表わしていた場合、「人間らしく死ぬ権利」を認めなければならないという判決を下した。特に、最高裁判所は、いかなる場合に延命治療を中止できるのかについての具体的な基準を提示し、この基準に合致すれば必ずしも訴訟手続きを経なくても、治療中止が許されると明らかにしたことで、今後の波紋が予想される。最高裁判所の「尊厳死」認定によって、延命治療中止の基準と方法、濫用対策などを盛り込んだ「尊厳司法」制定に向けた動きも早まるものとみえる。

最高裁判所全員合議体は同日、植物人間状態の金某さん(76・女)と家族が、「無意味な延命治療を中止してほしい」として、ソウル新村(シンチョン)セブランス病院に対して起こした訴訟で、金さんから人工呼吸器を取り外すよう判決を下した原審を確定した。李容勲(イ・ヨンフン)最高裁判所長官を含む13人の最高裁判事のうち9人が、金さんの尊厳死を認めるべきだという意見を出した。

最高裁判所は 「患者が、意識や重要な生体機能を回復できない状態で、短い期間内に死亡することが明白な場合、すでに『死の過程』が始まっていると見ることができる。このような患者に延命治療を強要することは、むしろ人間の尊厳と価値を侵害することだ」と明らかにした。

さらに、最高裁判所は、「専門家の医学的所見を総合して判断した場合、金さんは回復不可能な死亡段階に入ったと判断することができ、金さんが普段から『人工呼吸器に依存した延命を望まない』と明らかにしていた点を考慮すれば、金さんが今の延命治療を続ける意思がないことが推測できる」と付け加えた。

金さんの家族は、判決直後、「人間の生命の尊厳性に対する社会構成員の望みが込められた判決だ」として歓迎した。セブランス病院も記者会見を開き、「最高裁判所の判決文が受け付けられ次第、家族と病院倫理委員会の意見を取りまとめて、金さんの延命治療の中止を決める」と述べ、判決を受け入れる考えを明らかにした。



myzodan@donga.com likeday@donga.com