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[社説]「国家危機からの脱出」、議員らは旧態の姿を捨てるべきだ

[社説]「国家危機からの脱出」、議員らは旧態の姿を捨てるべきだ

Posted October. 30, 2008 09:19,   

金融危機の衝撃が、実体部門へと広がりつつある。実体部門の低迷に効き目のある対策もない。今年第3四半期(7〜9月)の前期比の実質的な国内総生産(GDP)伸び率が0.6%となり、4年ぶりの最低値になったことが明らかになり、韓国銀行は基準金利を大幅に引き下げ、政府は来年の財政支出の拡大で対応する計画だが、即効性のある景気回復の効果は期待できない。

政府が発表した来年度予算の増額規模は5兆〜7兆ウォンだ。当初は支出規模を今年より6兆5000億ウォン(4.5%)多い273兆8000億ウォンと見積もったが、これを280兆ウォン前後まで増やすという。しかし、追加の金が出るところがない。予算案編成の際、政府は来年の成長率を5%前後と試算したが、国内外では3%台の成長予測が出ている。国会予算政策処は、来年度の国税収入を政府の予測より1兆2633億ウォン減らして試算した。結局、赤字国債の発行額を7兆3000億ウォンから15兆ウォン程度へと増やして充当せざるを得ない。国の債務はその分だけ増えることになる。

国ではさらに借金をしてまで組む予算であるだけに、一文でも無駄遣いしてはならない。11月から予算案の審議に入る国会は、血税の浪費を徹底的になくし、「血税防御国会」として運営されるべきだ。公共部門が惜しみなく使ってきた国庫の管理を、さらに厳しくしなければならない。コメ直払い金の問題からも分かるように、申し込みさえすれば受け取れる金の支出も中止されて当然だ。予算政策処が発見した事例のように、すでに割り当てられた予算を70%以上使い残した事業に要請された3兆ウォンは削減しなければならない。

来年度予算案を巡って、ずさんな審議や適当な分配、地域区へのひいきなど、悪い慣行が再び見られれば、これは経済危機の中に置かれている国民に大きな罪をおかすことだ。李漢久(イ・ハング)国会予算決算特別委員長は、「政治家らは『景気が厳しいから、来年の予算を増額しなければならない』と主張し、適当なパイの分配に乗り出すだろう』と懸念した。予算決算特別委員らは、地域のエゴイズムを捨て、国が経済危機から抜け出すために予算案を組むべきだ。

このごろ、一般庶民らは病気になっても病院へ行けずにいる。皆、財布の紐を締めなおして耐えしのいでいる。生計型犯罪も増えている。国会は「危機脱出予算」の審議ででも、国民の苦痛を減らすべきだ。