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[オピニオン]収監原則とブラジャー

Posted August. 21, 2008 06:31,   

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ブラジャーは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、コルセットの代用品として作られた。もともと、フランス語だが、オクスフォード英語辞典に初めて登録されたのは、1911年のこと。ブラジャーは女性の胸を支えて、形をきれいにする機能を持っているが、女権論者らは、抑圧のシンボルとみなしている。フェミニストらは、ブラジャーを「男性たちの期待や欲望を満たすために開発された下着」と定義し、ブラジャーを燃やすパフォーマンスを演出したりしている。

◆ブラジャーをつける理由は、人それぞれだ。多くの女性は、かっこよく見せるためにブラジャーをつける。貞淑な装いをあらわす文化の規範と見る女性もいる。ブラジャーで肩や背中の痛みを訴える女性もいるが、ブラジャーを着けたほうがより楽だと感じる女性も多い。ブラジャーを着けていた女性が、ブラジャーを着けなくなると、体の感じが変わり、なんとなく気になるだろう。特に、自分の意志に反して、ブラジャーが外れると、恥ずかしさや不快感が増すだろう。

◆警察が不法デモの女性らを留置場に入れる際、ブラジャーを外させたことを巡り、一部のメディアや人権団体が、性的な羞恥心を与える人権侵害だと批判している。女性警官が、連行された女性の上着の上にガウンを着せ、ブラジャーを外させた後、所持品かごに入れ、別に保管したという。凶悪犯罪者らが、多く出入りする留置場では、警察も事故予防のための身体検査や所持品の留置を疎かにはできなかっただろう。

◆警察庁の訓令である「被疑者の留置や護送規則」によれば、被疑者は危険物を所持できないようになっている。ベルトやネクタイ、金属物のように自殺に使われかねないものやマッチ、ライター、タバコ、酒類などの事故を起こしかねないもの、毒物・劇物や、多く飲むと健康に害を与えかねない薬品がそれに当たる。検察業務便覧には、ブラジャーを利用した自殺例が紹介されており、ブラジャーは「危険物」と分類されている。ろうそくデモの現場から連行された女性だからといって、不利な処分を受けてはならないが、一般収監者と違う特別な待遇を要求するわけにもいかない。「ブラジャーの収監原則」が人によって変わるようになれば、ほかの女性被疑者との公平性で問題が生じる。

黄鎬澤(ファン・ホテク)首席論説委員 hthwang@donga.com