昨年の初め、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の側近である安熙正(アン・ヒジョン)氏(民主党最高委員)が中国北京で北朝鮮の関係者と秘密接触を持ったという事実が明るみになった。秘密接触を取り持った対北朝鮮ビジネスマンの権吾鴻(クォン・オホン)氏は東亜(トンア)日報とのインタビューで、「目的は我々が『大将ごっこ』と呼んだ南北首脳会談のためのものだった」と打ち明けた。国民は呆気に取られた。側近とは言え、当時何の役職もなかった安氏に北朝鮮との接触を指示した盧大統領も、首脳会談を大将ごっこと呼んだという彼らも皆、公私の区別もつかない子供のようだった。
◆盧前大統領が一昨日、李明博(イ・ミョンバク)大統領に送ったという公開書簡を読んでいたら、あの時のあの大将ごっこが思い出される。盧前大統領は故郷ボンハ村の私邸に持ち帰った在任中の記録資料のコピーを返すとしながら、「もう退職した秘書官や行政官7〜8人を告発するとしているので、これ以上踏ん張りようがない」と言った。法に従うと言っているわけでなく、「部下」たちのことを考えて返すというのだ。盧氏は「前職大統領の面倒をきちんと見てくれると言っておきながら、こんな待遇なのか」と現職大統領を非難した後、「恐ろしい気持ちでこの戦いから退く」と言った。「戦い」という認識に驚かされる。
◆盧前大統領は手紙で、「法理を持って争ってみる余地もあると思った」と明らかにした。在任時代から彼は法理の争いを楽しんだ。選挙中立義務の違反を指摘した中央選挙管理委員会の警告を自分流の法理で無視し続け、憲政史上類を見ない国会弾劾訴追まで受けた。昨年4月に制定された「大統領記録物管理法」は、前職の大統領が在任の時に生産された記録物を閲覧する際、優先的に便宜を提供するように定めている。しかし、閲覧の便宜を提供するようにしたものであって、閲覧が不便なら持って行ってもいいとした規定はどこにもない。法というのは、「自分勝手に」解釈するものではない。
◆盧氏が信義まで取り上げながら手紙を送ったことを受け、李大統領は前職大統領への礼遇ということで、記録物だけを回収し、不法無断流出については問題視しないことにしたという。本当に前職への礼遇なのか、でなければ「面倒くさくて、相手にしない」ことのなのかは分からないが、その間でまたも傷つけられるのは法の権威だ。法治の先頭に立つべき権力から法を「礼遇」しない国である。
金昌赫(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com






