2007年末現在、韓国カトリック教会の神父は合わせて4100人あまり(外国人の神父190人を含む)に達する。カトリック教の神父らは、約10年間の修行を経て、30歳前後で司祭敍品を受ける。
●10年間の修行
韓国カトリック教会は7つの神学校(ソウル大教区、大邱大教区、光州大教区、水原教区、仁川教区、大田教区、釜山教区)で司祭を養成している。ソウル大教区神学校の場合、学部と大学院、新司祭学校の過程を含めて7年間、学業と祈祷、霊性生活など修行の道を進む。
神学校は全寮制で、神学生全員は学期間中は共同生活をする。共同の祈祷会とミサ、各種の全霊と学業を通じ、霊的・人格的・学問的な修練を積んでいく。休みの時は、所属の本堂で全霊を手伝い、信者らとの共同体会合、教理の授業、青少年夏キャンプなどに参加しながら、聖職者としての準備過程を経る。
ソウル大教区の場合、2年生を終えると、一括的に軍に入隊する。軍服務の後は、10ヵ月ぐらい、国内外の社会福祉施設をはじめ、アジア各地の教会の現場でボランティアと修練の時間を持つ。
4年生になると、聖職者の礼服であるスータンを着て、全霊行事の際、聖書を奉読する読書職を受ける。大学院に進む5年生の時には、全霊で司祭を助け、一緒に参加できる侍従職を受けるようになる。こうして5年の過程を終えると、1ヵ月間、大沈黙の避静を通じ、自分の召命について黙想する時間を持つ。
続いて6年生の1学期を終えて司祭候補者の副祭の敍品を受けることを機に、聖職に入門するようになり、7年の過程を終えると、司祭敍品を受ける。
●司祭敍品
神学校生活7年、軍服務と社会奉仕期間の約3年を合わせると10年。20歳に神学校に入門した彼らは、10年間、自分に対する聖召(主の思し召し)を絶えず振り返る修練を重ね、30歳前後で司祭敍品を受ける。
司祭敍品式は、「主の思し召しに自分の全てを投げ捨て、キリストの福音の伝播に残りの生を捧げる」という約束の場。カトリックの代表的な行事の一つの司祭敍品式は、荘厳で神聖な雰囲気の中で進められる。ソウル大教区の場合、先月27日、ソウル蚕室(チャムシル)体育館で司祭敍品式が行われ、19人の若い神父が誕生した。
司祭敍品式で目を引く場面の一つは、新司祭らが床に伏せて祈りを捧げる俯伏祈祷。自ら卑せんな人になり、主を敬い、神に奉仕するという約束を意味する。
●新しい神父の道
神父になった彼らはほとんど各教区の本堂に配置され、聖職者の道を歩む。本堂の主任神父らは、修道会などと違い、決まった時間割りがあるわけではない。各本堂の都合に合わせて、司牧の生活をすればいい。
主任神父として一番重要な司牧活動は、ミサの執り行い。日曜日のミサは一日で4〜5回、月曜日を除いた平日の未明または夜のミサを執り行わなければならない。水原(スウォン)教区ヨジュ・ジョムドン本堂のホン・チャンジン主任神父は、「その中でも日曜ミサの講論が一番重要だ」とし、「神父は皆、日曜のミサの講論準備にかなり負担を感じ、準備も熱心にする」と伝えた。
ミサのほかの時間には、信徒らが行う区域ミサ、グループミサなどに参加し、信者らの各種ボランティア団体や集まりなどを訪れ、激励したりもする。各本堂を運営する司牧委員会委員らと聖堂の運営について話し合い、議論しなければならない。このほかにも、病人慰問、家庭訪問、信者らとの面談をしなければならないため、外部で思われている以上に、カトリック本堂の神父らの一日は慌しいと、神父らは言う。
本堂の神父らにとって月曜日は休日。多くの神父らはこの日、休みながら自分の趣味や文化活動に時間を使う。
本堂の神父らの日常は大きく制約されることはない。しかし、選挙職の出馬など、特定の政治的な利害関係が絡まっている活動は禁じられている。公共の委員会にカトリックを代表して参加したり社会福祉人権と関連した活動をする場合、所属教区長の許諾を得なければならない。






