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ネットの集団知性?「匿名の集団独善」!

Posted June. 13, 2008 07:57,   

「李明博(イ・ミョンバク)(大統領)はねずみXXだ」、「李明博の最近の支持率は1%に落ちた」、「李明博はろうそく集会の背後の人物だ」。最近、ネット百科事典のウィキペディア韓国語版が、李大統領に関する内容の編集を4ヵ月間一時中断したことは、このような歪曲や偏向した内容を書き込もうとする一部の反政府傾向のネットユーザーの行為が、危険水位を超えたと判断したためだ。

ウィキペディアは、多くのユーザーが知恵を集めて、ブリタニカ事典にも劣らぬ百科事典を作ったいわゆる「集団知性」の象徴と言われてきた。

しかし、ウィキペディア韓国語版は、ネットユーザーの参加を一時的に禁止し、「冷却期間」が必要だという診断を下した。「論理的集団知性」よりも「感情的独善と憎悪」が目立つ韓国のインターネットの問題点を露にしたという分析も出ている。

●無責任と匿名の陰

ウィキペディアは、多くのネットユーザーが争点について修正を繰り返し、共同で記述する方式を取っている。ウィキペディアは、これを通じてかなりの正確性と専門性を確保したという評価も受けている。

しかし、最近の韓国語版の李大統領に対する共同記述は、これとは異なる。特に、ろうそくデモが拡散した今月に入って、大統領関連の記述内容を歪曲しようとする一部の匿名ユーザーの書き込みが続いた。また、「明博山城」、「朝中東(朝鮮・中央・東亜日報の3大日刊紙)」、「李明博に対する批判」、「弾劾ソング」などの単語や項目が、一部のユーザーによって集中的に登録され、偏向した修正がなされた。

韓国のウィキペディアが準保護措置を取っている単語は71単語。三星(サムソン)グループなどの最近のイシューを反映した単語、スーパージュニア、SS501などの芸能人の名前や、独島(トクド、日本名=竹島)、箕子朝鮮などの民族感情を刺激する単語、ユ・ヨンチョル、シン・チャンウォンなどの社会的波紋を起こした名前などが含まれている。

海外でも準保護措置は少なくない。韓国語版よりも利用者が多いウィキペディア英語版は、約1800件に対して準保護措置を取っている。

しかし、主要先進国の場合、韓国語版よりも政治的に敏感でない一般単語の比重が大きく、大半のユーザーが実名で比較的責任をもって記述や討論に参加しており、韓国と対照的だ。

専門家たちは、ネット情報の生産は積極的だが、検証に対しては責任を負わず、匿名性に徹底して依存する韓国のネット文化の特性を問題点として指摘している。また、専門家を認めず、討論に慣れない文化も指摘している。

崇実(スンシル)大学情報社会学科のペ・ヨン教授は、「討論よりも、自分の考えを短いレスで表現することにだけ慣れた韓国のネットユーザーが、他人の文章を自由に編集する権利を持つようになると、誤用することになる。ウィキペディア英語版の場合、専門知識が必要な事項は専門家の助言を認めるなど、検証に努力しているが、韓国はそうでないのが現実だ」と指摘した。

●盲目的独善を警戒しなければ

韓国のインターネットの今日の姿が、「賢明な大衆(スマート・モブ)」よりも、「独善で盲目的愚衆」を量産しやすいという憂慮も高まっている。多くのユーザーが参加して世論を作ると言っても、一部の集団によって政治的客観性や内容の専門性が害される可能性が少なくないということだ。

情報通信政策研究院の金ヒヨン研究員は、報告書「ウェブで流通する情報・知識の信頼研究」で、「インターネットで流通する大半の情報と知識は、誰もが参加できるという特性上、常に専門性と信頼度の問題がつきまとう。これは、匿名性によるものだ」と分析している。

米国のインターネット専門家のジェロン・ラニエー氏は、「デジタル・マオイズム:新しいオンライン集団主義の危険」という文章で、「インターネットが実現した集団知性が、いつも正しいという信頼は誤りだ。インターネットが、民主主義やメリトクラシー(meriotcracy=実力のある階層の支配)を害する恐れがある」と話した。

実際に、ろうそくデモの過程でこのような現象が一部現われたという分析も出ている。

ダウムの「アゴラ」など、インターネットは、「力のない個人が集まって、集団の力を見せつけた」という評価もあるが、ろうそくデモの過程で、一部のユーザーが多彩な「闘争の方法」を提示し、これを実践して、事実上、実定法を違反したり、個人の人権を侵害するなどの副作用を生んだという指摘も少なくない。

今月1日、いわゆる「警察による暴行動画」が公開されると、ユーザーたちは、「加害者と推定される」として、ある戦闘警察(日本の機動隊)の隊員の名前と住所、携帯電話の番号、ミニホームページのアドレスをアゴラに流し、組織的に抗議の電話をかけた。

また、ソウルの某中学校教師が、米国産牛肉輸入再開を賛成する発言をしたとして、インターネットに実名と携帯電話番号を公開して、中傷メールを送るなど、「集団のテロ」も行なわれた。

インターネットポータルサイトのある関係者は、「ポータルサイトを運営していて、政治的中立を守ろうとすると、『政府の肩を持つ』と追及するムードが広まっている。特定の人への集中的な攻撃などは深刻な水準だという憂慮があるが、手をつける方法がない」と吐露した。