24日午後9時、大邱市(テグシ)の「江南(カンナム)」と呼ばれている壽城区(スソング)のAマンション。完成から1年も経っているのに、灯りのついたマンションは数えるほどだ。これは、悪性と呼ばれる完成後の売れ残りマンションが多いためだ。
同マンションの住民であるC氏は、先日まで管理所長を務めていた。住人のいない空き部屋のせいでいろいろな問題が生じると、住民たちが直接取り掛かることになったのだ。C氏は、「管理費を払う入居者が足りず、電気代や水道代など、数千万ウォンが未払いの状態だ」と話し、「電気や水道を止めるという通知まで届いているが、解決策がない」と困っている。
建設業界では工事が終わったのに売れない「完成後の売れ残り」マンションを、一般の売れ残りのマンションと区別して、「悪性売れ残り」マンションと呼んでいる。このような悪性の売れ残りマンションが地方にあふれている。完成後まで、たった1戸も売れないマンションがある一方、分譲をあきらめ、賃貸の入居者で新しく建設された住宅を埋めようとしているところも増えている。
25日、国土海洋部によると、2月末基準で、全国の完成後の売れ残りマンションは1万9948戸だ。わずか1年間で50%も増えた規模で、このうち99%の1万8770戸が地方のマンションだ。
分譲代行会社社長のL氏は、「営業に悪影響を及ぼすことを恐れて、建設会社が公開していない売れ残りまで含めれば、実際、完成後の売れ残りマンションは政府の統計より50%以上増えるだろう」と話した。
●マンションが完成しているのに、分譲率は「0」
24日夜、釜山市南区(プサンシ・ナムグ)のBマンションは、92戸のうち灯りのついているマンションはただの1戸もなかった。昨年完成したものの、一戸も売れていないためだ。「ゴースト・マンション」という言葉まで出ている。
誰も住んでいないマンションなので、商店街もがらんとしている。3.3平方メートル当たり700万ウォンの分譲価格は、周辺の相場より高くもない。地下鉄の駅からも近く、需要層の厚い110平方メートルの単一面積だ。にもかかわらず、建設会社では分譲価格を下げて、再び分譲しなければならない羽目になっている。
周辺のKマンション。ここも昨年完成されたが、700戸余りのうち20%程度入居した。住人のP氏は、「団地内で人を見かけるのすら難しい」と舌打ちした。
向かい側のDマンションは、周辺の相場より3.3平方メートル当たり200万ウォンぐらい分譲価格を引き下げたが、買い求める人がいない。分譲事務所の関係者は、「説明するまでもなく、恐慌状態だと思えばいい」と語った。
釜山市によれば、4月末基準での売れ残りマンションは1万3325戸。このうち完成後の売れ残りマンションは3145戸だ。
S建設の関係者は、「過剰供給が売れ残りのもっとも大きな原因だ」と言い、「工事中のマンションのうち、1万2000戸余りが売れ残りの状態で、今年末には完成後の売れ残りは今の2倍へと増えるだろう」と話した。
●完成後の売れ残り、「政府統計の2〜3倍」
24日午後10時、光州市(クァンジュシ)北部の新興住宅地のシンチャン地区。完成から1年が経った団地が多いが、売れ残りのため灯りのついている部屋より、消えている部屋がより多い。
同時間、忠鋻南道天安市龍谷洞(チュンチョンナムド・チョンアンシ・ヨンゴクドン)の光景も似たようなものだった。所々から灯りの漏れるマンションの下には、「分譲相談のお問い合わせ」というプランカードがたくさん掲げてあった。
牙山(アサン)新都市へと向かうためタクシーに乗ったら、運転手がいきなり、「人もいないのにマンションだけ建てるなんてどうするつもりかな。あれだけ多い新都市に、はたしてだれが入居するものかわけが分からない…」と言葉尻を濁した。
牙山新都市の「真」不動産仲介会社のムン・ミヨン室長は、「すでに完成している売れ残りの団地はいっそ増しなほうだ。今、建設中で、分譲を行っているマンションは、完成したところより売れ残りがさらに多い」と話した。
地元の不動産業界では、「政府の統計は当てにならない」と口をそろえた。
国土海洋部によれば2月末基準で、光州や大邱の完成後の売れ残りは1078戸と974戸だ。しかし、同地域の仲介業界では、実際、完成後の売れ残りを、政府統計の2〜3倍と見積もっている。
D建設の関係者は、「下請け会社が建設会社から工事費代わりにマンションを譲ってもらった物量など、目立たない売れ残りが多い」と述べ、「悪いうわさが立たないように売れ残りの物量を減らして、地方自治体に届け出たりもする」と打ち明けた。
●分譲をあきらめて、賃貸へと転換
大邱市達西区聖堂洞(テグシ・タルソグ・ソンダンドン)のSマンション。3000戸を超える団地のいたるところに、「インテリアのできている部屋」など、内部のインテリア工事を受注しようとする各メーカーのプランカードが目に付く。ところが入居が迫った普通のマンションとは異なって、行き交う人がほとんどいない。仲介業界によれば、一般分譲分の80%以上が売れ残りとして残った。
建設会社では分譲をあきらめる代わり、賃貸者で空き部屋を埋める案を推進している。このようなマンションは大邱だけでも3ヶ所もある。
「不動産114」の李ジンウ大邱慶尚北道(キョンサンブクド)支店長は、「需要者たちは自宅をほとんど持とうとしない」と話した。
新しいマンションの分譲を受けたり、従来のマンションを購入する人がほとんどいないということだ。このため、売買価格が賃貸価格の90%に迫る事例も相次いでいる。
大邱市壽城区のCマンションの90平方メートルの相場は、1億1000万ウォン。売買を急ぐ物件として出しても購入する人がいない。ところが賃貸では9500万ウォンを払ってもなかなか手にできない。
地元の仲介業界では、悪性売れ残りの原因として、「面積の需給の不均衡」を指摘する。
不動産114によれば、大邱地域の売れ残りのマンション1万6232戸のうち、69%の1万1200戸が、専用面積が85平方メートル以上の中大型マンションだ。
04年や05年の申し込みのブームに乗って、各建設会社では中大型マンションのみ多く供給したため、今そのしわ寄せを受けているという分析が出ている。
●完成後の売れ残り、「雪だるまのような」増加への懸念
会社員の金氏(40、大邱市壽城区)は最近、住宅を手放した。入居するマンションの相場は分譲価格(5億2500万ウォン)に比べて1億ウォンほど下がった。残金などの支払いのために住んでいた住宅を売ろうとしたら、従来の住宅価格も1年間で1億ウォンも下がった。金氏は、「住んでいた住宅は安価で処分し、入居予定のマンションは契約を解消した」と述べた。
金氏は「しばらく住宅を買う気はない。このような状況で、はたして売れ残りのマンションが売れるだろうか」と話した。
このように分譲心理が極めて冷え込み、現在、工事中の売れ残りのマンション(2月末現在10万9704戸)のうち多くが、悪性売れ残りとなる可能性が高まっている。
不動産情報会社の関係者は、「みな、口に出そうとはしていないが、工事中の多くの売れ残りの団地が悪性売れ残りと残ることになれば、経済全般に深刻な打撃を与えるだろう」と話した。






