南北首相会談が14日、ソウルで始まる。西海(ソヘ=黄海)平和協力特別地帯の造成、開城(ケソン)工業団地の3通(通行・通信・通関)など、10・4首脳宣言の履行問題が主に話し合われるという。任期が3ヵ月しか残っていない政府が、可視的な成果にとらわれて、次期政府の負担になる合意や約束をしては困る。南北間の懸案は、一回の首相会談で解決するほど単純ではない。会談のモメンタムは生かしつつ、争点事案は次の政府に回すのが道理だ。
にもかかわらず、議題や代表団の構成を見ると、焦っているという感じがぬぐえない。北朝鮮の核問題をはじめとする安保懸案を議題から除き、偏った会談になっていることも釈然としない。北朝鮮への経済協力だけを論議すれば、一方的な支援ばかり約束するのではないか、気がかりだ。
西海平和協力特別地帯の造成を論議するからといって、北朝鮮の西海北方限界線(NLL)の無力化主張を拒絶する軍当局者を代表団から外したことも理解できない。政府は入れようとしたが、北朝鮮が反対したためにあきらめたという。会談をする前から北朝鮮に押されているわけだ。
李在禎(イ・ジェジョン)統一部長官は、「軍事分野は27日から開かれる南北国防相会談で論議される」と述べたが、常識的に納得できない。国防相会談は、首相会談の下位会談だ。下位会談を先に開いて上位会談につなげるのが常識である。さらに、西海平和協力特別地帯を設置するには、共同漁労区域と平和水域の設定、漢江(ハンガン)河口の共同利用など、軍が関係する問題をまず解決しなければならない。それをせずに経済協力だけを約束し、国防相会談で北朝鮮が発言を変えたら、どうするつもりなのか。
南北経済協力の拡大のための前提条件である緊張緩和措置を北朝鮮から取りつけることができないまま、またも一方的支援ばかりする会談になれば、国民はもとより次期政府の支持も得ることはできない。韓悳洙(ハン・ドクス)首相は、経済的利益ばかり得ようとする北朝鮮の戦略を警戒すべきだ。核の脅威には目を向けず、北朝鮮と共同繁栄を図ることができるという考えは幻想にすぎない。






