▲後任長官は、わずか「6ヶ月用」〓現職長官がある政党の党内大統領選挙候補選びレースを行わなければならない予備候補を手助けするため、長官職を辞任した前例はほとんどない。
1992年当時、崔昌潤(チェ・チャンユン)広報処長官が、民自党の大統領候補だった金永三(キム・ヨンサム)元大統領への手助けのために辞任したことはあるが、これは大統領候補キャンプへと合流したわけだ。さらに、崔長官は、13代の国会議員を歴任した政治家出身でもあった。
李長官の行動について、国家運営のために大統領を補佐しなければならない国務委員としての無責任な決定だという批判が出ている。
張勳(チャン・フン)中央(チュンアン)大学政治外交学科教授は、「現職長官の大統領選挙キャンプへの参加は、国政運営に大きな影響を及ぼしかねない」と指摘した。
盧泰愚(ノ・テウ)政府で保健社会部長官を歴任した金鍾仁(キム・ジョンイン)民主党議員も「大変非常識的なな行為だ」と批判した。
環境部後任長官の任期が6ヶ月足らずとなったことについても、李長官は道義的、政治的な責任を持つべきだという指摘も持ち上がっている。国会の関係者は、「正直、自分の栄達は十分享受できたではないか」とした上で、「後任長官への礼儀ではない」と皮肉った。
▲「長官になるときに、やめるときも李海瓚のおかげ?」〓昨年3月、李長官が環境部長官に内定されたとき、コード人事への議論が起きた。李長官が現政府の誕生に寄与した政府傘下団体や公企業の役員たちの集まりだった「清脈会(チョンメクフェ)の会長をつとめたためだ。
李元首相側の関係者は、「李長官が国会議員でもなく、高陽(コヤン)市長選挙での落選者というキャリアで、どうして環境部長官まで上り詰めたことができたと思うのか」とした上で、「李元首相が尽力してくれたから、李長官も進んで李元首相に協力せざるを得ない状況ではないだろうか」と話した。
しかし8日、法務部長官などの一部の内閣改造の際、李長官はその対象ではなかったことを理由に、盧大統領が、同氏を「緊急投入」した可能性も排除できないという分析も出ている。李元首相の支持率が2%台と低迷するや、盧大統領が「栄養注射」を打ったらしいというわけだ。
これについて、李元首相側では、「(李長官が)悩み続けていたことだし、辞意も表明したが、大統領府のほうで後任が決まらず、やや遅れることになったと聞いている」と語った。
▲「盧大統領の思惑」はどこへ〓李元首相側では、「結局、われわれのほうに傾くのではないか」と話した。盧大統領が、ほかの候補たちとは異なって、大統領を批判したり、距離を置くようなことをしない李元首相の肩を持つしかないという論理だ。
これについて、韓明淑(ハン・ミョンすく)元首相や、柳時敏(ユ・シミン)元保健福祉部長官の陣営では、「盧大統領の支持なんてありえない」と切り返している。
韓元首相側では、「李光宰(イ・グァンジェ)議員がわれわれに参加したからといって、盧大統領の支持がわれわれのほうにあるとはいえないじゃないか」と語った。柳元長官陣営の関係者も、「盧大統領の思惑は、『勝ったほうが味方』だ」と主張した。
しかし、民主新党の「非盧」陣営の関係者は、「結局、自然に『李海瓚寄り』で、親盧陣営の結集を図る手順を踏むのではないだろうか」と語った。
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