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「信頼して預けて」も責任負わぬ 証券紛争急増

「信頼して預けて」も責任負わぬ 証券紛争急増

Posted November. 04, 2006 07:27,   

不動産賃貸業をするカン・ジファン氏(仮名・43)は昨年12月、D証券会社の先物オプション口座に1億ウォンを振り込んだ。

よく知っていた証券会社の社員が、「オプションは月1〜2%の収益が可能なうえに元本損失のリスクが少なくて安定的だ」と言い、売買を任せる一任契約を勧めたからだ。

このお金は上昇場で収益が出るコールオプションに「全額」投資された。しかし、今年初めから続いた下落傾向により、カン氏口座の残額は6月9日基準でたった11万7751ウォンしか残っていない。

大きな損害を被ったカン氏は金融監督院の紛争調停委員会に調停申請を出しており、先月初め、金融監督院は「証券会社はカン氏に6776万ウォンを補償しなさい」という内容の調停決定書を出した。本人責任とともにオプション市場の投資リスクをまともに知らせなかった証券会社側の責任を相当部分認めたわけだ。

このように証券会社に投資金を預けて損害を被る事例が急増している。

3日、韓国証券先物取引所によると、今年1〜9月に証券紛争調停申請は485件で、昨年同期間より47%増加した。特に一任売買紛争は126件で72%も増えた。

証券関連の紛争は今年に入り、証券市場が低迷する中、個人投資家らの投資損失が大きく増え、急増する様相だ。

問題は、個人投資家らが証券当局に紛争調停を申請しても大部分補償を受けることができないということだ。むしろ損失額の半分以上の補償を受けたカン氏は珍しい事例だ。

会社員のソ・インス氏(仮名・39)の紛争調停申請の事例を見よう。ソ氏は昨年11月に積立式のファンドに加入しようと証券会社を訪れて、直接投資を勧める社員の説得により1200万ウォンを一任売買で任せた。

2ヵ月後、この社員は「情報技術(IT)株に投資するために保有銘柄をすべて売却した」と知らせてきた。しかし、新たに買ったIT株が急落し、あっという間に850万ウォンの損失を被った。ソ氏は取引所に紛争調停を申請したが、一銭の補償金も受けることができなかった。

取引所のイ・ギウ紛争調整室長は「証券会社が売買の前に取り引き内容を知らせたため、株式売買損失の責任は投資家にある」と話した。

しかし、金融当局の証券紛争処理基準が曖昧で、公正性に問題があるという指摘も出ている。

現在、証券紛争の処理は金融監督院と証券先物取引所、証券業協会が分けて担当している。ところが、取引所側が「証券取引法に基づいて判定を下す」とした反面、金融監督院側は「法的な基準はなく(金融監督院)内部の指針だけある」と言うほど基準が曖昧だ。

ある紛争調停実務者は、「主に経験に基づいて紛争を調整するため、似たような事案でも調停結果が少しずつ違うことがありうる」と打ち明けた。

崇実(スンシル)大学の張汎植(チャン・ボムシク)経営学部教授は、「米国は証券業協会(NASD)の自律規制と証券取引委員会(SEC)の法的規制の間に区分が明確で、業務の混乱がほとんどない」とし「韓国も証券関連紛争調停の処理基準を整備しなければならない」と指摘した。



sohn@donga.com