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歴史の現場を伝える「世界報道写真展」

Posted July. 26, 2006 03:01,   

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05年8月1日、アフリカ・ニジェールにある村の臨時食料配給所。栄養失調にかかった1歳の子供の骨だけ残った指が、絶望に陥った母親の唇にふれている。お腹が空いているからだ。日照りとバッタ群による飢餓の現場が生々しく伝わってきた。記者のフィンバー・オライリーさんはこの瞬間を逃さなかった。同写真一枚が世界を泣かせた。

報道写真は直線的だ。人間の生と死、悲痛と歓喜をありのまま目の前に突き付ける。それで写真には、深くて青い感情の波が打つ。世の中が動くその瞬間を記録するため、写真記者と写真作家たちは戦地と災難の現場を歩き回る。

世界の写真記者たちの夢の舞台である「06世界報道写真展」がソウル世宗(セジョン)文化会館の美術館新館で開かれる。東亜(トンア)日報とワールドプレスフォト財団が共同主催する同展示会には、122カ国4448人の記者が8万3044枚を出品した。「コンテンポラリー・イシュー」「デイリー・ライフ」「フォトレイツ」「ピープル・イン・ザ・ニュース」など10部門で63人の作品200点が選定され、オライリーさんの写真が大賞を受賞した。展示は毎年、45カ国の80あまりの都市を巡回するが、韓国では今年が三回目だ。

ダイナミックな瞬間を撮ったスポーツ写真もお目見えする。相手のパンチにマウスピースが飛び出すボクシングの試合。コロンビアの闘牛場で、角を突き立てて走ってくる怒った牡牛にカメラを向ける、写真記者の動物的感覚もうかがうことができる。

またナイジェリアでハイエナと一緒に立っているサーカス団員(デイリーライフ部門)、第2次世界大戦終戦第50周年記念行事に出席した退役軍人の滑稽な表情(フォトレイツストーリー部門)などには、日常を歴史的記録に作り上げる作家精神の結実が盛られている。

展示は8月3日〜9月4日。学生5000ウォン、大人8000ウォン。一部受賞作は東亜ドットコム(www.donga.com)でも見られる。02−736−2261、02−399−1165。



heo@donga.com