「持続可能な進歩」や「韓国版第3の道」などを唱えて、既存の進歩派勢力との差別化を図る新たな進歩派団体が相次いで結成されている。17日には「良い政策フォーラム」が、20日には「新たな希望フォーラム」が発足した。
これらの団体は、金大中(キム・デジュン)政権と盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権に参加した民主化勢力と一線を引き、社会統合と成長を同時に追求する新勢力として位置づられることを目指してしていることを明確にしている。
▲新たな進歩派団体、続々登場〓任爀伯(イム・ヒョクベク)高麗大教授(社会学)と金炯基(キム・ヒョンギ)慶北(キョンブク)大教授(経済学)が共同代表を務める「良い政策フォーラム」は、中道または中道左派志向の学者100人あまりが発起人として参加した。
同フォーラムは、創立宣言文で「既存進歩路線が経済的、社会的、環境的に持続可能でなかったために結局は失敗に終わったという反省を踏まえて、社会民主主義と新自由主義を同時に乗り越えた代案としての発展モデルを志向する」とうたった。
市場経済の動力を充分に活用しながらも、負の機能である独占と両極化問題を国と市民社会の監視を通じて解決を図るというのが基本構想だ。
任教授は「イデオロギー中心ではなく、政策中心の研究を行う。与野党の地域別政策競争を誘導するために16の市・道別に政策フォーラムを活性化していく計画だ」と話した。
労動運動家と市民運動家出身の70人あまりが参加した「新たな希望フォーラム」は、現実的な代案提示と実生活に根ざした運動に重点を置いている。
これらの団体は、「運動家出身が主導している与党の政策は両極化問題など懸案問題で突破口を見出せずにいる」とし、「現政権に対する批判的な立場から現実性のある政策的代案を提示するのはもちろん、ボランティア活動など実生活中心の運動も軽視しない考えだ」とも主張している。
▲成果がカギ〓専門家たちは、新たな進歩派団体の登場を歓迎している。しかしながら「持続可能で、しかも社会の弱者を度外視しない発展」と設定した目標にしては懐疑的な見方も少なくない。
延世(ヨンセ)大の金晧起(キム・ホギ)教授(社会学)は、「進歩の核心的な価値は分配と衡平なのに、これらの団体は成長と発展を重視するという点で穏健進歩的な性格を持っている」と話した。金教授は「これらの団体の構想は、規範的には正しいがどこまで成果を出すことができるのかがカギになるだろう」と加えた。
盧重鐗(ノ・ジュンギ)韓神大教授(社会学)は、「労・使・政委員会も社会統合的な労使関係を目指して発足したが、失敗に終わった。第3の道や社会的大妥結というのは容易でない課題だ」と指摘した。
▲ニューレフトではない(?)〓一部では、これらの団体が既存の進歩勢力と差別化を図っているという点で、従来の保守派を批判してきた「ニューライト」と対称関係にある「ニューレフト」と位置づける見方もある。しかし、これらの団体は、そのような見方に同意しない。
「政策フォーラム」の金炯基共同代表は、「ニューレフトは1960年代の西ヨーロッパに現われた特定左派の流れを指す表現で、良い政策フォーラムに当てはめる表現としては適切でない」と話した。
「新たな希望フォーラム」の呉世済(オ・セジェ)運営委員長も、「ニューライトは既存の守旧勢力と大きく変わらない。われわれが彼らと対立的関係にあるという見方は受け入れられない」と言い切った。
これに対して金晧起教授は、「広い意味でみると、これらはニューレフトと位置づけられる部分がある。これらの団体とニューレフトグループの政策競争が行われてこそ、はじめて意味ある論争が繰り広げられるだろう」と述べた。
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