三星(サムスン)のセンターであるソ・ジャンフン(31)は、すでに何シーズンも同じモデルのバスケットシューズを履いている。
デザインと機能性の優れた先端バスケットシューズが溢れ出てくる中、ちょっと意外だ。それも、プロバスケットボール最高年俸の4億2000万ウォンをもらう超特急選手がだ…。
ソ・ジャンフンはその理由について、「性格がやや敏感なので、馴れないシューズを履くのはちょっと…」と語った。ソ・ジャンフンは207cm、115kgの巨体だが、見かけとは違って繊細な性格の持ち主だ。試合前の準備運動では、一番最後にコートに出る。ロッカールームで足にテーピングをし、ストレッチをするにも時間が長くかかるためだ。
ソ・ジャンフンに今シーズン、小さな変化が起きた。出場時間が減ったのだ。ここ7シーズンで1試合平均38分近く出場した彼が、今シーズンは平均33分程度なのだ。三星のユニフォームを着た外国人選手の中、歴代最強と言われる二人が加勢してくれたお陰で、ソ・ジャンフンも多少休めるようになったのだ。
なら、この機に、ソ・ジャンフン自らが変身を試みてはどうだろう。長い間履いて来たバスケットシューズも変えて…。
しかし、ソ・ジャンフンの立場からみれば、当惑するのが当然だ。出場時間が減少すれば、当然のことながら、得点とリバウンド数も減少するに違いない。プロバスケットボールは記録だけで評価されるだけに、ややもすれば下降曲線を描いているかのようにみられる恐れもある。ベテラン選手たちがよく経験する出場時間をめぐるコーチングスタッフとの葛藤が、30代に入ったソ・ジャンフンにも起こる可能性が台頭したのだ。
ソ・ジャンフンは、「5分休んでも体力が残るのではない。むしろ、リズムが狂うかも知れないので、出場して調節した方がよい」と言う。
三星コーチングスタッフは繊細な性格のソ・ジャンフンが不満を持たないようにしながら、彼の出場時間をどう調節すれば良いか、悩んでいるはずだ。
このような状況で専門家らは、ソ・ジャンフンの出場時間を30分以下に減らせば、三星はもっと強くなれると主張する。シックスマンを活用し、多様な攻撃と守備戦術を駆使すれば、三星の勝算も高くなるということだ。そして、ソ・ジャンフンには決定的な時の切り札の役割をさせた方が効果的だと言う。
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