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[オピニオン]無頭日

Posted September. 10, 2005 08:08,   

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サラリーマンが一番楽しいと思う日は?誰かがこんな質問をすれば「無頭日」という答えが続出するかもしれない。「無頭日」とは、上司が出張や休みで席を外した日を意味する造語だ。経営革新コンサルタントのク・ボンヒョン氏が書いた文章の中に、こんな話がある。「サラリーマンにとって、無頭日は幸せだ。上司のいない日は自由で息をするのが楽だ。仕事をしても楽しい」。些細なことにまで一々気を使う几帳面な上司の部下であればあるほど、そんな思いが強いだろう。

◆一時、大統領府でも「無頭日」が話題だった。金泳三(キム・ヨンサム)政権の時のエピソードの一つだ。ある記者がL首席秘書官に言った。「明日大統領が海外へ出張すれば完全な自由の身ですね。その間ゆっくり休んでください」。首席秘書官が言い返した。「とんでもない話です。『無頭日』だから、よけいしっかり大統領府を管理しなくてはならないんです。いつ大統領から電話がかかってくるかわからないのに」。当時大統領府の大部分の秘書官にとって、「無頭日」は「解放の日」ではなく、よけいに負担の大きい日だった。

◆「無頭日」に事故が起きたケースもある。参加型政府の初年度に盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が米国を訪問した時の出来事だ。盧大統領が大統領府の状況室に電話をかけたが、当直の勤務者が寝ていたためつながらなかった。考えられない事件が起きたのだ。国外ではまもなく韓米首脳会談が開かれ、国内では貨物連帯ストが起きている状況下で、24時間一寸の隙もなく作動しなければならない大統領と秘書室間の指示・報告システムが止まってしまったのだ。大統領の今回の中南米歴訪期間には大統領府の「システム」が止まることのないように緊張を緩めてはならない。

◆大統領は一昨日、出国する飛行機の中で「大統領が外国に出るので国が10日は静かだろう」と述べた。連立論など大統領の多くの政治的発言に疲れきった国民には「堪えがたい大統領の言葉の軽々しさ」がむしろ慰めになるかも知れない。願わくば、大統領の帰国後にも「国の静けさ」が続くことを期待する。毎日が「無頭日」のようであればいいのだが。

宋瑛彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com