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監督はお坊さん 東国大バスケチーム総監督の「性国」和尚

監督はお坊さん 東国大バスケチーム総監督の「性国」和尚

Posted May. 28, 2005 03:17,   

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25日午後、全国大学バスケットボール連盟戦が行なわれた江原道原州(カンウォンド・ウォンジュ)の雉岳(チアク)体育館。和尚さんが相変わらずスタンドに座っていた。性国(ソングク・50)和尚。全羅北道高敞郡(チョルラブクド・コチャングン)の仙雲寺兜率庵(ソンウンサ・ドソルアム)の住職だ。高敞から1人で車を走らせて来た。高麗大−漢陽大(コリョデ−ハンタンデ)、慶煕大−延世大(ギョンヒデ−ヨンセデ)が対決するたった二つの試合を見るため、遠距離にも関わらず一息に掛け付けて来たのだ。

●大学連盟戦を見に原州から掛け付けて来て

「バスケットボールと悟りの道は似ている点が多いです。バスケットボールはチームワークが生命で、4クオーターの最後の1、2分が一番重要です。修行も同じです。1人だけで悟った(独覚)のではだめです。衆生といっしょにならなければなりません。また、一度悟ったといって終わるのではなく、肉体の服を脱ぐまで絶えず心を磨かなければなりません」

和尚さんはバスケットボール選手出身だ。弘益(ホンイク)大付属中学1年の時にバスケットボールを始め、弘益大付属高を経て、東国大(トングクデ、1974年入学)でポイントガード(身長176cm)で活躍した。その縁で、和尚さんは現在、東国大バスケットボールチームの総監督でもある。しかし、和尚さんは「とんでもないです」と否定した。

●チェ・ヒアム監督とは選手時代から縁

東国大バスケットボールチームの指揮者はあくまでも、彼が最近迎え入れさせたチェ・ヒアム監督だというのだ。チェ監督とは選手時代、ライバルとして競技場で縁を結んだ。同い年でもある。チェ監督は延世大出身。他の大学出身のチェ監督を三顧の礼のあげく迎え入れたのは異例的だ。

「お釈迦様のお言葉の前では誰もが同じであるように、バスケットボールの前でそんな区分は無意味です。チェ監督はプロで実力が立証された名監督なのに、これまで迎え入れ出来なかったのが残念でした」

●修士博士論文のテーマもバスケットボール

バスケットボールは和尚さんにとってネタでもある。修士論文をバスケットボールについて書き、現在、準備中の博士論文(以上東国大)もバスケットボールと関連したものだ。和尚さんは高校と大学のバスケットボール試合が行なわれる所であれば、ほとんど全部に姿を見せる。しかし、プロの試合は御免だ。純粋な熱情が感じられないためだ。和尚さんは東国大の試合の時も、ベンチに座らない。観衆席で見ながら応援をするだけだ。たまに、宿所で選手たちと一緒に寝転びながら過ごしたりする。選手たちはこのような和尚さんを「お父さん」と呼ぶ。

「アマチュアの試合のがずっと面白いです。とんでもないミスを犯す時は、手がむずむずする時もあるが、すぐ心が静まります」

●1978年、大学卒業間近に出家

和尚さんは1978年の冬、大学卒業間近のある日、海南の大興寺(デフンサ)で剃髪した。恩師は太虚(テホ)和尚。1男4女の一人息子。家では大騷ぎが起こった。しかし、彼の決心を変えることはできなかった。どうして生きているのか、生の終りはどこなのかに対する疑問が、入道雲のように立ち上った。僧侶の修行は「父母未生前」。「私はどこから来たのか」を問うことだ。

「まだまだです。たいへん足りないです。しかし、生まれ変わってもこの道を行きます。もちろん、バスケットボールも一緒に行かなければなりませんね」

ボールは丸い。終りも始まりもない。生物だ。捕まりそうで消え、消えてからまた現われる。悟りの道も同じだ。和尚さんは今日も、「バスケットボールの道」を磨いている。



金華盛 mars@donga.com