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韓流ディスカウント招くニセ韓流

Posted May. 18, 2005 22:32,   

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先月22日、香港九龍湾にある香港税関調査局長室。韓国映画とテレビドラマのビデオテープやDVDがテーブルの上に並んでいる。全部違法コピーした偽物だった。

これらは最近、香港税関の取締りチームが、市場に流れている日本映画やドラマ、アニメーションの違法コピー製品の取り締まりを行う過程で一緒に見つかったものだ。

取締りチームの係員たちは「韓国のものは取り締まりをしない」という。やったところで別に意味がないからだ。違法コピーの製造・販売者を摘発して告発し、裁判を起こすためには版権所有者の協力が欠かせないが、協力どころか版権所有者が誰かも分からないためだ。

▲「ディスカウント」される韓流〓大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は3月、東南アジアで現地調査を行った後、「韓流国家における韓国文化商品の知的財産権の被害現況及び対応策」をまとめた。

同報告書の中でKOTRAは「韓国文化商品に対する著作権侵害が中国、台湾、香港、ベトナム、マレーシア、インドネシアなどアジア全域で頻繁に行われている」とし、「玩具用こま『トップブレード』は中国メーカーの作った違法コピーの方がよく売れている現状だ」と言っている。

▲「ニセ韓流」の氾濫は韓流の価値を損なっている。

既に中国や東南アジアなど海外市場では「韓流のディスカウント(低評価)」現象が本格化している。海外で人気を集めている一部の韓国テレビドラマのDVD及びビデオの版権価格は昨年秋より40%も下落している。

KBSグローバル戦略チームの海外輸出担当である金シンイルPDは「昨年、中国上海にある配給会社とドラマ『フルハウス』のテレビ放映権を含め、DVDとビデオの版権契約を同時に進めていたが、違法コピーが出回ったため、DVDとビデオの版権契約は途中で中止になった」と話した。

香港第一の民営放送局で『宮廷女官チャングムの誓い』を放映したTVBのリカイチョン編成部長は「韓流の違法コピーは我々にとっても悩みの種だ。『宮廷女官〜』などの反応がよかったため、韓国映画やドラマを引き続き輸入し放映したいと思っているが、韓国政府や業界が違法コピーの取り締まりを徹底的に行わない限り、計画を修正するしかない」と話した。

一部では、氾濫する違法コピーが米国、日本など文化先進国の過去の事例でも見られるように、韓国にとって有利な面もあるという指摘もある。現地の人々が韓国の文化商品に馴染むよう放置し、市場規模を拡大する必要があるという主張だ。

しかし、マスクマン・コンサルタントのジョジフ・サン代表は「違法コピーの放置の最も深刻な問題は品質管理がされていないということ。ニセ韓流は韓流そのものを殺す(Killing Korean Wave)結果を招きかねない」と述べた。

KOTRAも「韓流の違法コピーを放置すべきだという主張は、韓国文化商品の高付加価値産業としての成長可能性、生産と雇用誘発効果など経済的な側面を総合的に考慮した場合、警戒すべき見解だ」と指摘した。

▲拱手傍観する政府〓業界は「これといった解決策がない」と困った様子。人材と費用の問題で取締りを行ってもその場限りになってしまうと説明する。訴訟によるイメージ低下も負担だ。

被害実態の把握さえしていなかった韓国政府は、遅ればせながら対策作りに乗り出した。所轄省庁である文化観光部関係者は「今年中に実態調査を行って著作権情報センターを設立する法案を発議し、韓流国家の著作権情報を研究し、業界への相談も行う予定だ」と語った。

同関係者は「著作権保護に対する政府の認識が不十分であることは事実だが、著作権は私法であるため、基本的に著作権者自信が守らなければならない」と話した。

しかし業界は、政府の状況認識があまりにも安易だと不満を漏らしている。

業界関係者は「著作権侵害に対し、個別の企業が一々対応するには限界がある。米国や欧州連合(EU)のように波及効果を綿密に調査し、報復関税など政府レベルでの対応策をつくるべきだ」と述べた。



sooh@donga.com bae2150@donga.com