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「スランプを越えて」 チョ・ソンモ6枚目のアルバム『マイ・ファースト』

「スランプを越えて」 チョ・ソンモ6枚目のアルバム『マイ・ファースト』

Posted February. 22, 2005 22:45,   

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「音楽は偉大である。僕はなぜ今ごろそれに気付いたのか」。

歌手のチョ・ソンモさん(28)が今月初めにリリースした6番目のアルバム『マイ・ファースト』のCDカバーの裏面に書いてある文面だ。彼は「今回のアルバムを作業してきたこの2年間、よく口にした言葉」と紹介した。

「音楽が偉大であることを最初から知っていたら、もう少しいいものができていたのに。あまりにも自分に埋もれて音楽そのものは疎かだったような気がします。まだまだやるべき音楽が多いと思ったら、気も楽になりました」。

6番目のアルバムのタイトルは『マイ・ファースト』だ。彼が初めて共同プロデューサーとして参加しているという意味もあるが、何よりも「ベストを尽くしたアルバム」ということを強調したものだ。彼はボーカル・テクニックより感情の処理により気を使った。

アルバムに載っている14曲のうち13曲がバラード。これらの歌が一曲の歌のようにスムーズに聴けるのが特徴だ。

「今までは歌詞にメロディーを乗せる程度で歌ってきましたが、今回は胸で歌いました。一曲一曲が、アルバムの中で互いにぶつかり合うことのないよう一つの枠の中で歌いました」。

6番目のアルバムは早いビートの「祝祭」を除けば、チョ・ソンモの美声が活かされたバラードで構成されている。同アルバムは、メディア・シンナラアルバム・チャートで2週間1位を走っている。企画会社のパークエンターテインメントは「すでに10万枚以上売れた」と話した。

タイトル曲「涙が出ます」は、チョ・ソンモ特有の美声を活かした切ないバラード。36時間の録音時間と8回のミックシングを経ている。この一曲だけに3000万ウォンの制作費がかかっている。第1トラックの「ミスター・フラワー」は、チョ・ソンモが高校時代惚れていた女の子の家の前で花を持って待っていた経験を基に歌詞を書いたバラード。彼は「歌詞の中で『私の心は萎まないことを見せてあげたい』という部分では純粋だった当時の姿が浮かんでくる」と語った。

1998年、初アルバム『To Heaven』でデビューしたチョ・ソンモは、3枚目まで全部ミリオンセラーを記録した。以後、発売された4枚目は90万枚、5枚目は40万枚とレコード業界の低迷と共に販売が先細って行く。彼を掘り出して育てたGM企画を離れ、ひとり立ちに挑戦して5枚目を出した。ここでは声を美声からシャウトに変えて期待を持たせたが、大衆の評価はよくなかった。彼は当時、スランプについて「むしろより頑張れるエネルギーができた」と話している。

「(評価を)気にしないといえばうそになるでしょうが、ずっと成功を続けていたら、アイデンティティが分からなくなり、今回のアルバムも作れなかったと思います」。

今回のアルバムの共同プロデューサーであるアン・ジョンフンさんは「1年半前、チョ・ソンモに初めて会った時、初心を失っているようでそれを直すようにと注文した。今回のアルバムは彼の長所である美声に戻り、独自の領域をしっかり固めようとした」と話した。

チョ・ソンモは24日午後3時、ソウル・ブロードウェー劇場で、ソ・ジソプ、金ジョンウンが出演した「涙が出ます」のミュージック・ビデオのプレビューを行い、3月4日、KBS2『ユン・ドヒョンのラブレター』(金曜日夜12:10)で放送活動も始める。



金善宇 sublime@donga.com