弾劾政局に対する康錦実(カン・グムシル)法務部長官の昨日の発言は、誤りだった。法理的にも合わず、政治的にも適切ではない。無論、大統領弾劾訴追が初めてのことで、これに関する前例や関連法規がなく、法務部が有権解釈の主務部処になるという点は理解できる。だからといって、今は康長官の出る幕ではない
康長官は、「国民が選出した大統領を国会が国民の主権を無視して弾劾した」と言った。不適切な発言である。不法大統領選挙資金で非難を浴びているとはいえ、国会は国民の代表機関だ。弾劾反対という国民多数の意思を反映できなかったとしても、法務長官が国会の合法的行為に対してどちらか一方の主張を代弁するような発言を言っていいものだろうか。
康長官は、新しい国会が弾劾訴追を取下げすることが可能かどうか検討しなければならないと発言した。弾劾審判は、形事訴訟法を準用するという点でそう言ったようだが、これもまた間違っている。法にもない内容を類推して言及したこともそうだが、「明確に合理的な裁量の範囲内でのみ取下げが可能だ」という原則に反する。簡単に言って、検察総長が代わったからといって、明らかな間違いや欠点がない起訴事件の「訴」を勝手に取下げることができないのと同じだ。
康長官は、高建(コ・ゴン)大統領権限代行は通常的な業務だけをすべきだというのが多くの学説だと話した。「管理者の役割」が通説であることは当たっている。しかし、これに関するいかなる法規定もないために、重要な人事をしてもその効力が無効になるわけではない。争いに実益のない発言で、高代行との葛藤を生み出すように見られる理由もない。
康長官は、発言を慎まなければならない。薄氷の上を歩くような政局だ。法務長官は、このように敏感な時期に過渡代行体制の国政運営に負担になる言行をしてはならない。






