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「プロの壁は高かった」 悩む申ヘイン

Posted February. 03, 2004 00:21,   

夢を膨らませていた少女は、この頃、気苦労が多い。

ひとり宿所で涙し、ため息をつく時もある。でも、これはまだスタートに過ぎない。「自分はできる」という希望だけはいつも胸の片隅に抱いている。

女子プロバスケットボール、新世界(シンセゲ)の美人選手、申ヘイン(19、1m85)。ネット上のファンクラブの会員数が3万人にのぼるほど高い人気ぶりの彼女が、成人としてデビューしたウリ金融グループ杯2004女子プロバスケットボールの冬リーグでは試練の連続を強いられている。3試合に交代選手として出て出場時間はわずか16分55秒。2点シュート5本を投げてみたものの無得点。華麗なスポットライトを浴びながらプロ入りした彼女としては、受け入れがたい恥ずかしい成績だ。しかも、チームは3連敗。

「正直言って、1年生なので大きな期待はしていませんでした。でも、ここまでとは…」。

何が問題なのか。3日、ソウル鍾路区鋻雲洞(チョンノグ・チョンウンドン)にある宿所で会った申ヘインは「高校の時は私より背の高い選手はあまりいませんでした。ところが、プロに入ったら、外国人の選手や長身の選手が多くて大変です」と話している。まだ淑明(スンミョン)女子高3年生でプロに入ったばかりの新米にとっては、成人バスケットボールの壁が高かったのだ。

周りからのけん制も「いじめ」と噂されるほどひどかった。「私は第一印象が冷たい方です。それが先輩たちに余計な誤解を招き、激しくマークされる理由かもしれません」。ゴール下を突破する際、左方を好む攻撃のスタイルまで知り尽くされ、なかなか得点できないという。

彼女は試合に負けた日でさえインタビューの要請が殺到するほど関心の的になっている。これもまた試合に悪影響を及ぼす。「プレッシャーが強すぎて無理なシュートを投げたりします」

だからといって、がっかりしている暇はない。申ヘインは弱点の体力をつけるために、最近体重を66kgから68kgに増やし、さらに70kgへと目標を高めた。同じ年頃の友達は皆ダイエットに夢中なのに、申ヘインは寝る直前に必ず夜食を食べている。ラーメンやお菓子、ヨーグルトなど種類を問わず平らげる。

単調な攻撃力を補強するために、午前6時から起きてシュートを投げ、夜中もジムに残ってシュートの練習をする。最近は、テレビCMのモデルも提案されても、運動に専念するために断っている。

申ヘインは、男子バスケットボールの申致容(シン・チヨン)監督(三星火災)と、女子バスケットボール韓国代表出身のチョン・ミエ監督(クギル精工)の間の次女。スポーツ・スター2世の彼女には両親からのアドバイスも大きな力になる。

「母は『お父さんは毎日勝っているのに、あなたはいつになったら勝てるの』と言いながらも、あまり欲張らずに、休んだ分もっと練習しなさいと言ってくれます。父もやはり『待っていればチャンスは来るから、その時しっかりつかめばいい』と」。

出場時間が短くても印象的なプレーを見せたいと話す申ヘイン。ゴールも大いに入れ、ゲームにも勝つ日がもうすぐ来ると信じている。

試合が終わると飲み物の後片付けからしなければならない申ヘインは、いつになれば笑えるだろうか。



金鍾錫  kjs0123@donga.com