韓国国民の反企業感情が世界的にもっとも激しい方だとする大韓商工会議所(大韓商議)の報告書の内容は、一般的な常識とさほど変わらない。そうした中で、労組の経営権干渉の動きがますます高まっている、一部政府当局者らはこうした動きをさらにあおっている。政界と市民団体まで様々なやり方で企業の経営権を侵害する政策と発言を繰り返している。
こうした状況は企業家に「ほんとうにこの国で企業できない」という意欲喪失感を与えてしまう。このように企業経営への意欲がくじかれ、自分の責任の下で経営権を行使し利益を追求するのが難しくなれば、国全体の成長エンジンが弱まるのは避けられない。こうした環境が改善されない限り、国民所得2万ドルという目標はうたい文句に止まり、福祉国家の実現も夢に終わってしまう。経済成長でパイを大きくしなければ、配分もまともにできないものだ。
ほとんどの国で企業の経営権を保障するのは、経済発展の長年の歴史と経験を通じて、それが多数の利益に一番合致するという利害関係者らの合意があったためだ。経営権が労組や外部の力によって揺さぶられれば、株主がリスクを背負ってまで投資しようとしないばかりか、それぞれの経済主体間の合理的契約も成り立ちにくくなる。
ところで、この国では反企業的ムードと経営権を侵害する破壊的行動があふれているから、世界的な無限競争からの脱落を促している格好だ。お金をたくさん儲ける企業が拍手を受ける雰囲気になってこそ、さらに積極的に投資に取り組む企業が増え、働き口が創出され、納税を通じた企業の社会への貢献も可能になる。また、不法ストなど「横車」が通用したり助長する風土が消えて、こうした逆風から企業の経営権が保護されてこそ、多数の国民の暮らしの質を高めることができる。企業にやさしい国民感情と親企業的政策の積極的な導入が切実な理由である。
政府は憲法の精神に反する中途半端な労組経営参加論を撤回しなければならない。そして、法制度を改めて企業マインドを押し上げ、経営権を強化する政策を速やかに推進すべきである。






