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[オピニオン]戦争とニュース

Posted April. 16, 2003 22:05,   

ケーブルテレビのニュース放送のおかげで、我々はイラクのフセイン政権の没落をリアルタイムで確認することができた。韓国時間の9日夜、フセインの巨大な銅像が米軍の戦車で地面に転がり落ちる中継放送を通じて、視聴者は歴史の大きな転換点を目撃したのだ。89年、ベルリンの壁の崩壊をリアルタイムで見ることができた人は制限されていたであろうが、24時間のケーブルテレビのニュース番組が普通である現在は、一時代の独裁政権の終末を、全世界が同じ時間に見ることができた。このような放送の特性により、イラク戦争でYTNの視聴率が3倍にも伸びたという。

◆ニュース専門のケーブルテレビの活躍は、米国で断然際立っていた。CNNとFOXニュースの視聴率がそれぞれ3倍も伸び、MSNBEは3.5倍も上がった。91年の湾岸戦争では、バグダッドの爆撃を唯一生中継したCNNが、ニュース系の唯一のスターに浮び上がったのに比べ、今回はFOXテレビの活躍が目ざましかった。保守的な「愛国の色」を際立たせたためだ。オールド・メディアとニュー・メディアという従来のメディア区分を、「プル(Pull)メディア」と「プッシュ(Push)メディア」に変えたのも、イラク戦争だ。24時間のニュース報道のおかげで、視聴者が願う時間にニュースに接することができるケーブルテレビはプル・メディアであり、決まった時間にニュースを伝える空中波テレビはプッシュ・メディアというのが、メディア学者の説明だ。

◆今回誕生した、戦争やニュースの関連用語に「インベッド(embeds)」がある。これまでの従軍記者とは違い、軍人と寝起きをともにして行動する報道人という意味で、米国防省で作られた言葉だ。インベッド報道人たちの報道は生々しかった。しかし戦車に乗りこみ、銃口をのぞきながら米国的視覚で放送した映像は、戦争というよりはスポーツ競技やコンピュータゲームのような感じを与えるという批判を受けもした。アフガニスタン戦争の時には、アンカーが重要な役割を果たしたことで、ニュース番組は「アンカーたちの戦争」と呼ばれたが、今回は「リポーターたちの戦争」だった。

◆ケーブルテレビのニュースの視聴率が上がったとはいえ、全体の視聴者数を考えれば問題は変わってくる。ABC、NBC、CBSの米国の空中波放送3社を合わせた一日の平均視聴者数は2800万人で、CNN、FOX、MSNBCを合わせた730万人よりも4倍近く多い。しかし、「社会問題に関心が高い言論人委員会」のビル・コバチ委員長は、米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、多少難はあるが意味のある話をした。戦争報道で「ケーブルなのか、空中波なのかよりも意味があるのは、人々が新聞に目を向けるという事実だ」と。人は考える時間とともに、全体的な脈絡と分析を求めるためだという彼の言葉も心にとめるべきだろう。

金順徳(キム・スンドク)論説委員yuri@donga.com