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「最後になるかもしれない」人間の盾鞖氏が電子メール

「最後になるかもしれない」人間の盾鞖氏が電子メール

Posted March. 23, 2003 22:20,   

「午前5時30分、空爆が始まった。変電所の屋上に上ってみた。みんなを起こす砲弾の音があちこちから聞こえてくる。約40機の米戦闘機がミサイルをばら撒いている。イラク側の対空砲火の対応もある。まもなく、ここへやってくるだろうとし、ここの管理人らが防空壕に入るよう(私に)叫んでいる。爆撃は1時間ほど続いた」(3月20日午前1時)

イラク・バグダッド市に滞在している「人間の盾」、鞖サンヒョン氏(ベ・サンヒョン、27、慶尚南道馬山市ソクジョン洞)が自分を派遣した馬山の市民団体「開かれた社会希望連帯」に電子メールを送り、現地の状況を伝えた。

23日「開かれた社会希望連帯」が公開した電子メール(22日午後8時10分到着)によると、鞖氏は21日夜、3回目の空爆が行われたとき、炎に包まれているチグリス川の向い側や、ホテル裏の遠くから聞こえてくる爆撃音などの現場をカメラに撮った。

鞖氏は戦争が始まって、戦争を防ぐという「人間の盾」としての意味が消えてしまったため変電所から出てきたが、当時一緒にいた木村氏と田中氏の日本人2人とセルジオ(アルゼンチン人)、アルトゥル(ポーランド人)など4人は、まだ残っていると、変電所での活動状況を伝えた。

「アルファナルホテルに来てすぐに再び空爆が始まった。(3月20日午後9時2分)およそ30分にわたる空爆が行われた。ガラスが割れそうに揺れ、人々は気ぜわしく動いた。いつ行われるか分からない空爆のため、睡眠をきちんと取ることさえむずかしい。担当していた区域から出てしまったいま、たとえ体は楽なものの、心の片すみには一緒に出て来れなかった同僚らへの思いで、気楽に眠ることができない」

同氏はまた、毎晩平和と平等を祈るとともに、最後になるかも知れないという不安感のなかで、友人や知り合いの名前を心のなかで呼びながら、睡眠をとるという。

「開かれた社会希望連帯」は22日午後、バグダッドにある同連帯所属の韓(ハン)サンジン氏との通話に続き、23日午後、韓氏などが泊まっているアル・パナルホテルのロビーと通話、直接・間接的に両氏とユ・ウンハ氏など韓国人3人の安全を確認したと伝えた。