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[オピニオン]愛の終えん

Posted December. 19, 2002 23:12,   

大統領選挙日の朝、スポーツ新聞を開いた読者は動転した。「チョ・ソンミン—チェ・ジンシル破局」は、日刊紙の1面トップを飾った「鄭夢準(チョン・モンジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)への支持撤回」に勝るとも劣らない衝撃だ。2組のカップルは、誕生から破局までのプロセスは驚くほど似ている。チョ・ソンミン—鄭夢準、チェ・ジンシル—盧武鉉には共通の要素がある。第1、チョ・ソンミンは、鄭夢準氏が自ら強調しているように若くて背も高く格好よい。第2、鄭氏が生まれつきの財力を基盤に、勢いよく上へ登りつめ、世界的なスポーツ祭りのワールドカップ(W杯)で祝砲を打ったとすると、チョ・ソンミンは生まれつきの体格を基盤に、日本プロ野球界でオールスターに選定された。第3、破局の瞬間、彼らはマスコミに向かって、全ての責任を相手に押し付け、激しい非難を浴びせた。

◆チェ・ジンシルと盧武鉉氏も不幸な過去を乗り越えて、自分の分野でスターになったという点で、現代版英雄神話の主人公だ。貧しい家庭で育ったチェ・ジンシルは、「男は女のやる次第」というコマーシャル一本で一躍スターに浮上し、貧しい農家の息子として、貧しさに対する劣等感をかかえて育った盧武鉉氏は、第5共和制の聴聞会を通じて、政治家としては珍しくスターになった。ところで、どうなったことか、相手の破局宣言に対する反応さえ酷似しているのではないか。「離婚は望んでいない。子どものことを思ったら、とんでもないことだ」と言っているチェ・ジンシルと、「共助は国民向けの約束だ。国民に対する約束がささやかな誤解のため、破棄されるのは在りえないことだ」と言っている盧氏の姿とは・・・

◆チョ・ソンミン—チェ・ジンシル、鄭夢準—盧武鉉カップルの決定的な共通点は、全く異なる人同士が会って、それぞれ自分の期待が満たされることを望んだこと。それぞれ異なる分野のトップスターとして、チョ・ソンミンは妻の献身的な内助を、チェ・ジンシルは夫の献身的な外助を望んだわけだから、2人の相性が合うのは難しかったはず。鄭—盧カップルもお互い自分が単一候補になることを信じて疑わなかった。候補一本化後、鄭氏は「5年後」を保証されたと信じていたが、盧氏は特有の言葉のミスなのか、計算された本音なのか、鄭氏を「次の次の1人」として思っていることを露わにしてしまった。瞬間の愛、目の前の利益に目が暗んだためなのか。

◆夫婦間の問題は誰も知らないように、鄭—盧の間でどんな密約があったのかは誰も知る術がない。語らなくても見当が付けられるという点で「やっぱり」と苦笑いが出るだけだ。

ただ、こうした「政治的なエンターテインメント」と「エンターテインメント的な政治」が同じ日に発生したのは非常に象徴的だ。コメディアンの故イ・ジュイル氏が、生前政界から離れるとき、「コメディ、よく学んで行きます」と話したように、もう政治家が一手学ぶためにコメディ界に行くことだけ残ったのだろうか。とにかく、愛も、信義も信じることができなくなった世の中、これからは何を信じて生きていけばよいだろうか。

李順徳(イ・スンドク)論説委員 yuri@donga.com