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アルゼンチン、世界銀行からの借金返せずデフォルト宣言

アルゼンチン、世界銀行からの借金返せずデフォルト宣言

Posted November. 15, 2002 22:46,   

アルゼンチン政府は14日、世界銀行から借りた負債の元金を返済することができないと発表した。アルゼンチンは14日が返済期限だった世界銀行への8億500万ドルの債務のうち、とりあえず元金を抜いた7920万ドルの利子だけを支払った。

経済専門誌「エコノミスト」などの外信は、このデフォルト(債務不履行)宣言を、「遅々としている国際通貨基金(IMF)との交渉を終了させ、資金援助を受けるためのごり押し戦術だ」と解釈した。

デフォルト宣言は、アルゼンチンがラバニャ経済財政相らをワシントンに急派し、IMFと資金援助と債務再調整のための「がけっぷち」交渉を繰り広げていた途中に発表されたもの。アルゼンチンのアタナソフ首相は、「元金まで全部返済すれば、IMFが勧告する外貨準備高である90億ドルを確保できない」と、デフォルトを宣言する理由をIMFの方へ回した。アルゼンチンのドゥアルデ大統領も、「IMFとの交渉が妥結されてない状態で世界銀行の借款を返すのは危ない」と述べた。

しかし、エコノミスト誌は「デフォルトによって国際金融社会からの信頼が失われたため、ごり押し戦術が通じるかどうかは疑問だ」と指摘した。デフォルト宣言の当事者である世界銀行は即時に、「アルゼンチンに対する新規資金支援の検討を停止する」と明らかにした。

IMFは14日、「アルゼンチンとの新規借款交渉は進んでいる」と発表したが、昨年8月、アルゼンチンに80億ドルを支援したことも「無駄遣い」であったという批判が強く、借款提供は決定しがたい状態だ。アルゼンチンは昨年12月、海外の民間金融機関から借りた1000億ドルの債務を返済できず第1次デフォルトを宣言した後、国際機関からだけ借款をしてきた。

アルゼンチンは今回の世界銀行の借款を6ヵ月以内に返済できなければ、ジンバブエ、イラクと並んで債務返済を怠った国とみなされることになる。



金承眞 sarafina@donga.com