
米プロ野球選手のランディー・ジョンソン(39、アリゾナ・ダイヤモンドバックス)がサイ・ヤング賞受賞の知らせを受けたのは6日、カリフォルニア州の名門ゴルフクラブのバブル・ビーチ・ゴルフ・リンクスだった。
「2番ホールでパッティングをしようとする瞬間だった」とジョンソンは受賞の感想を聞く記者の質問に、「選手にとってもっとも大きな栄光は、もちろんワールドシリーズの優勝だ。(サイ・ヤング賞は)よい年を送ればついてくる一種のボーナスだ」と述べた。
2m7cmの長身のために「ビッグ・ユニット(巨大な物体)」と呼ばれるランディ・ジョンソンは、今年まで4年連続(1999〜2002)ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞に選ばれた。32枚すべてが1位票を送ったことをとっても、ナ・リーグ投手部門では彼の存在は抜きんでたものがある。全会一致でサイ・ヤング賞が決められたのは、ナ・リーグでは通算11回目であり、4年連続受賞はグレグ・マダックス(アトランタ・ブレーブス、92〜95年)に続いて2度目。
1988年にメジャーリーグ入りし、15年間に224勝106敗を記録したジョンソンは特に、98年から5季連続300奪三振を記録した「ドクタ・K」。通算3746奪三振で同部門で歴代ランキング4位に上がった。
彼が投げるボールは2種類で、ストレートとスライダーだけ。だが、長身を利用して下にはめ落とすように投げられる球速160km近くのストレートと140km台のスライダーは打者にとって「難攻不落」に等しかった。ジョンソンは、「あえて他のボールを投げる必要を感じない」と述べたことがある。年齢40を目前に、剛速球の威力は依然のままで、今季は24勝5敗、防御率2.37、334奪三振で「投手三冠」に輝いた。
4年連続サイ・ヤング賞を取ったジョンソンは、95年のシアトル・マリナーズ時代まで含めて、通算5度目の受賞で、同部門で2位にランクされた。最多受賞者はニューヨーク・ヤンキースの「ロケットマン」ことロジャー・クレメンス(40)。6度もアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したクレメンスは、炎のような剛速球と落差の大きい変化球で一時代を風びし、今年も13勝6敗防御率4.35と好成績を見せた。
ジョンソンとクラメンスが最後の「たそがれの火花」を咲かせている選手だとすれば、ペドロ・マルティネス(31、ボストン・レドソックス)はいまや全盛期を誇る選手。
150km台の剛速球と「芸術」的な水準のチェインジ・アップを持っているマルティネスは今年20勝4敗(3位)、平均防御率2.26(1位)、239奪三振を記録し、7日に発表されるアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞の有力な候補だ。
同賞は通算最多勝利(511勝316敗)を記録したサイ・ヤングを称えるために、両リーグの最優秀投手に送られる賞で、1956年から行われている。
金相洙 ssoo@donga.com