今米国では二人の女性の内部告発者(Whistle-blower)が注目を集めている。
米連邦捜査局(FBI)が同時多発テロの事前情報を見逃したことを告発したコリーン・ロウリー FBI ミネアポリス支部捜査官と、エネルギー企業の粉飾会計を警告したエンロン社のシェラン・ワッキンス副社長だ。
このうちロウリー捜査官は、先月21日、ロバート・ミュラー FBI 局長に13枚の手紙を送り、「本部が同時多発テロの容疑があるザカリア・ムサウイ被告への捜査拡大を許可しなかったため、テロを予防できる機会を見逃してしまった」として、 FBI 内の官僚主義を次々と批判した。ロウリー捜査官は6日、テレビで生中継された上院司法委員会に出席、「上に報告するためには7〜9段階を経なければ成らない」として「 FBIは官僚主義、ことなかれ主義、出世第一主義の3つの大病に悩まされている」と証言した。「 FBI は根本的な改革を求められている」ということだ。
エンロン社の会計を担当していたワッキンス副社長は、去年の8月、ケネス・レイ会長に手紙を送り、「このまま粉飾会計が続けられれば結局会社が破たんしてしまうだろう」と警告した。 二人のもう一つの共通点は、二人とも内部人(インサイダー)だったが、閉鎖的な組織文化のため「外部人(アウトサイダー)」としての観点と価値観を維持してきたことだ。 FBI は1971年に初めて女性要員を採用し、テキサスの石油会社のエンロン社は、高位職のうち女性の比率は3%に過ぎないほど、男性中心的な組織。
ヒル教授は「彼女たちは『外部人』として感じてきた一種の疎外感と、批判意識により内部告発を通じた改革という最後の選択を迫られた」と指摘している。
鄭美京 mickey@donga.com






