韓国の故朴正熙(パク・ジョンヒ)元大統領の長女で野党ハンナラ党副総裁の朴槿恵(パク・グンヘ)氏が28日、離党を電撃宣言することによって、大統領選挙の政局に波紋が広がっている。
朴前副総裁の離党が、5月9日に予定されたハンナラ党の大統領候補指名戦の構図において波乱要素となるのは確実だ。
ひいては、朴前副総裁の離党は、政界一角から絶えず提起されてきた慶尚道(キョンサンド)候補論や第3候補論など政界再編論の火種を蘇らせ、今後の大統領選挙関連政局に少なくない影響を及ぼすものと見通される。
朴副総裁は同日午前、国会議員会館で記者会見し「国民が願う政治を拒否したまま、どうにか執権だけしたいという機会主義的な考え方にこれ以上賛同できないという結論を下し、ハンナラ党離党を決心した」と明らかにした。
これで、ハンナラ党の議席数は133人に減った。
同氏は「ハンナラ党は責任のある民主的な政党、国民の政党として生まれ変わり国民の信頼を受けるか、でなければ総裁1人の政党として残るかという岐路で、国民の希望に背を向ける不幸な選択をしてしまった」とし、「政党よりは国が優先という所信から、こうした決定を下すことになった」と付け加えた。
記者会見後、李会昌(イ・フェチャン)総裁は、緊急招集された総裁団会議で「私の不徳が招いた結果だ。朴副総裁が今でも気持ちを変えられるよう、最後まで共に努力して欲しい」とし朴副総裁が党に残留することを続けて説得したい意向を示した。
一方、非主流派の重鎮、金徳龍(キム・ドクリョン)議員は「正直に言って、わたしも同じ悩みを持っている」とし離党の可能性を示唆しており、「朴槿恵の余震」は続くものとみられる。
朴副総裁は今後の去就と関連し「従来の政党には参加せず、当分無所属として残る考え」だと述べながらも「いつか国益を優先する政策政党が出てくれば、共にできる」とし、新党結成への意向があることを示唆した。
朴氏は、大統領選挙への出馬いかんについては、明確な言及を避けたが「女性が大統領選挙に出るのは世界的趨勢であり、女性らが活発に活動しており、今後そうした可能性が大きいと思っている」とし、出馬意向を隠さなかった。
鄭然旭 jyw11@donga.com






